ガソリン車が世界的に禁止の方向で、電気自動車がトレンドになるみたい
ガソリン車が世界的禁止、日産が自画自賛「各社が日産追いかけ」「EV距離問題は解決」 | ビジネスジャーナル
世界中で環境規制が強化され、電気自動車(EV)が環境対応車として本命視されるなか、他社に先駆けてEV市場を開拓してきた日産自動車が量産型EV「リーフ」の2代目を発表した。新型リーフは航続距離を400km(JC08モード)と、先代の1.4倍に伸ばすなど、実用性を高めた。初代リーフは当初の期待とは裏腹に販売は苦戦したが、新型車の販売では「(先代リーフの)2~3倍を確信している」と強気の姿勢を見せる。ただ「自動車メーカーが考えているほど、消費者はEVに興味を持っていない」との指摘もあり、EV需要が本格化するかは不透明だ。
感想
ヨーロッパでEVが普及しそう
▼テレビでEV(電気自動車)が普及しているのは知っていたけど、ヨーロッパだとガソリン車も規制されるのがびっくり。
▼ディーゼル車が強味マツダとかどうするんだろう?今後10年ぐらいは大丈夫として、それ以降はEVを作らないとやっていけないかも。
▼電気自動車って電気スタンドがそこら中にできないと普及は難しい。
EVはカッコいいのか?
▼テスラとBMWのEVがカッコよかった。
▼テレビだと、多くの企業でEV開発が薦められているらしいけど、走行距離は問題ですよね。
▼トラックとかどうなるんだろう?走行距離と安全性が命だから、EVに関しては中型自動車だけなのかな?
日産がリーフで巻き返す
▼日産のゴーンさんもEVに力を入れているみたいで、世界中で開発が本格化していますね。
▼日産の初代リーフは、エアコンをつけていると航続距離100キロになるのはさすがに厳しかった。今だと300キロ以上はあるので、EVも進化したなあと思う。
▼世界のトレンドがEVになっているけれど、日本とギャップがあるから、EVが日本で浸透するのはもう少し先かも。
【読書・感想】『図書館は、いつも静かに騒がしい』ー図書館が舞台の人情ドラマ
あらすじ
就職活動で挫折し、半年間ひきこもっていた23歳の菅原麻衣。偶然見つけた区立詩島図書館の求人に応 募したところ、あっさりと採用される。いざ出勤してみると、本を手放したくないと泣きじゃくる女性や何でもミステリーにしたがる男性、妙な歌を自作するおはなし会が得意な主婦など、同僚は変人ばかり。 これまで図書館に興味がなかった麻衣は周囲の情熱に後ろめたく思いながらも、仕事を通じて来館する人々と触れ合ううちに自分の気持ちが変わっていくのを感じ――。
感想
図書館という言葉で学生時代を思い出した
▼図書館は静かなイメージがあったけど、働いている人からしたら騒がしいというのがわかりました。
▼図書館でアルバイトしていた経験があるので、自分に少し重ねて、学生時代を思い出してしまった。
▼本を読まなくても、働いているうちに本に興味を持てる展開はすごく良かった。
▼図書館ではお静かにというけれど、読書が趣味な人からしたら、静かにするのは難しいかも。司書の方に本について熱心に語ってしまうから。
挫折しても人間関係で変われる
▼主人公は就職活動で挫折の経験があるけど、図書館の人達によって再生できたのが良かった。
▼職場環境で人生って左右されると思う。だけど、それは本当に運の要素が強い。
▼成功者ほど運が必要というけど、職場に置き換えても、快適な職場というのは『運』とそこから生まれる『やる気』なのかもしれない。
▼中々こんな良い人間関係は作れないと思う。公立図書館なんで民間とは違うだろうけど、余裕のある関係性がいいなと思いました。
図書館の利用者は色んな人がいる。
▼小説の中でも、色んな利用者が出てくるけど、みんな色んな悩みがある。
▼欲しいけど、漠然としか情報がない中で本を探すのはとっても難しい。だから、図書館で働いていると自然に知識がつくのだと思う。
▼クレーマーというか、劇中の芸能人の熱狂的なファンが出てくるんだけど、遭遇したらどうしたらいいのだろうと思ってしまいました。カウンター業務も大変。
▼利用者も十人十色で、おじいちゃんでも好奇心旺盛で勉強好きな人もいます。そんな人になりたい。
劇中で出てきた給料の話。
▼実際に図書館で働いていも、すごく薄給とのこと。なぜなんだろう?
▼司書として働く人の多くは、非正規雇用らしいです。専門職とは言えないのでしょうかね。
▼アメリカなどでは、専門職としての図書館職員というのもあるみたい。
▼大学図書館でのレファレンス業務というのは、まさしく専門職だった。学生の論文についての質問に答えていたりしていたから。専門知識の差がダイレクトに給与などに関わってくるのかもしれない。
【仕事】『残業100時間』が常態化している教職員の過酷な労働実態という現実
気になること
「どれだけ残業をしても残業代は給料の4%のみ」「約半数が月に100時間以上の時間外労働をしている」。こうした状況を改善しようと「教職員の働き方改革推進プロジェクト」が時間外労働時間の上限規制を求める署名活動を行っています。
感想
○残業100時間ということは、1日当り5時間残業(1ヶ月20日勤務)だから、凄まじい。
○100時間と書いているけど、部活動とか含めたら150時間ぐらいになると思う。
○残業代、月30万円としても12000円か……。
○これを見て教師になりたいと思う人はどれだけいるんだろうか。
○どんなに情熱があっても、年齢と共に摩耗していくのは目に見ているし、子供が出来たら、さらに過酷になっていく。
○若い頃は、厳しくても耐えられるけど、年齢を経ると辛いと思う
○教師って教えるよりも、子供の面倒を見る職業と考えた方がいいのかな?
○ビンタで話題になった人がいたけど、今の先生が如何に過酷かってことの証明だと思う。
務時間の長短にかかわらず、教員の勤務時間の内外を問わず包括的に評価するものとして、給料の4パーセントの教職調整額を支給。
中央教育審議会 初等中等教育分科会 教職員給与の在り方に関するワーキンググループ(第10、11回)議事録・配付資料 [資料4−2]−文部科学省
○生徒からすると、部活に懸けている子もいるから、先生も放っておけないだろうし。
○いくら安定の公務員と言っても、保護者次第で自分の出世が変わってくるから、相当厳しい。
○教師って潰しがきかなくて、30代になったら転職も難しいと聞いたけど、この記事を見ると過酷そのもの。
○生徒と親、生徒と先生、先生と親の関係が大事なのは分かるけど、いざ働くとなると理想論だけではどうにもならないですよね。
義家文科副大臣へ署名を提出
○子供が好きとか、教育に命を懸けている人ほど、折れると思う。理想よりも現実がすべてなわけだし。
○子供の頃は思わなかったけど、部活って先生の立場からしたらキツい以外イメージがない。特に、自分がその部活に対して素人の場合は。
○学校では、体育の先生とかは張り切っていた記憶がある。自分が経験したスポーツを教えるのは楽しいだろうから。だけど、全員がそうではないですよね。
【ブログ】読書の意義と悩み、人生と関係について考えてみた
大事な部分
読書の意義の一つに、「悩み苦しんでいる人を楽にする」をあげます。わたしたちのまわりには解決方法のない悩みがごろごろしています。「恋愛」「人間関係」「嫉妬」「成功や失敗」「出世」‥社会で生きている以上、これらの問題はさけようと思ってもさけられません。悩み始めたら、何をしていてもそのことが頭を離れない。それこそ寝るときも食べてるときも。寝られないし食らべれないし。まわりの人が普通に生きているのを見て、こんなに苦しんでいるのはわたしだけ?と思うと苦しみは倍増します。
感想
新聞の投稿も捨てたもんじゃない
▼新聞はオワコンとか言われていますけど、高校生や年配の方の投稿もあったりして、色んな考えを読むことができて面白い。
▼高校生がシンプルで分かりやすい文章で投稿するんですね。私が子供の頃には、新聞の投稿とか頭になかった。
▼新聞はなんだかんだ言っても、情報と考えの塊なので読む価値はまだまだある。ネットとは違って、情報が1紙面に集約されているので、雑学がついたりする。
▼新聞の記事を紙面そのままで、スマホやタブレットの画面で見せてくれるサービスもあるらしい。ネットだと横道に逸れやすいから、スマホニュースよりは良いかも。
読書は「悩み苦しんでいる人を楽にする」
▼本を読んでいると嫌なこと、悩んでいることを忘れることは確かにあります。失恋して勉強に打ち込むという心境に近いのかも。
▼悩んでいるからこそ、他人の考えや世界観に入ってしまいたくなる。自分と同じ悩みで苦しんでいる人はいないか。あれ?この本の作者も同じ悩みで苦しんでいるじゃん!という出会いをくれるのが読書。
▼ただ、読書といっても心を揺さぶられるのは人それぞれ。私の場合は小説だったわけですけど、マンガでも専門書でもそれは起こりうる。
▼悩みって生きている上で絶対に逃げれないことなんで、読書をして多少なりとも緩和するのは人生のテクニックの一つかもしれません。
文豪は「死にたい」という苦悩
▼夏目漱石の「こころ」を中学生か高校生の時に読んだけど、あまり感情移入はしなかった。だけど、大人になってから考えてみると、先生とKの両方の立場になりうることもあるわけだと妙に理解してしまった。
▼文豪と呼ばれる人達は「死」と一生懸命戦っていたと思う。それこそ自分の人生と作品の中で。それを当時は、共感できたのかもしれない。
▼ただ、今の世の中だと、「死にたい」というのはよりリアルになり、残業とかブラック企業と関連付いているんだと思う。ネットの発達で一般人の声も見えるようになったから。
▼文豪は国語の時間にその人の人生を学ぶけど、凄まじい。今の価値観とは違うけど、学べる部分はあるとは思う。作品を読むとめちゃくちゃ濃密だから、若い頃に読むと衝撃を受けます。
太陽フレアでツイッターが使えなくても「紙製ツイッター」がある?ー書くのが好きなので試してみたい
概要
太陽フレアによる通信障害でツイッターが使えなくなった場合でも、紙に書き込んでツイートできる「ペーパーツイッター」の街頭配布が8日早朝から東京都内で始まり、ペーパーを求める利用者らが長蛇の列を作った。これまで多くの利用者が味わってきた「ツイッター障害の愚痴をツイッターで発信できない歯がゆさ」の回避に一役買いそうだ。
感想
ツイッターが使えない
▼ツイッターが使えなくなると、簡単につぶやけない。
▼SNSの発達はいいけど、ツイッターはインフラの一つになった。
▼色んな情報があるけど、玉石混淆なので自分の知識が試される
▼140文字と制限があるからこそ、物事を要約できる力がつく
▼国語の試験よりも、人にシンプルに話しやすくなったりする。でも、仕事だとマゴマゴしてしまう。プレイベートだとスラスラいえるのに。
▼ツイッターの代わりって中々ないね。テレビやイベントの実況に最適で、大きなイベントの時にはよくタイムライン見ています。
▼有名人もツイッターを使っているし、色んな情報が入ってくる。ここまで発達するとは思わなかった。
紙ツイートの醍醐味
▼自分で紙に文字を書いてみると楽しい。普段考えないアイディアが出てくることもある
▼綺麗な字で書くと不思議な満足感が。ネット時代の今だからこそ、紙で書くことを大切にしていきたい。
▼紙ツイートを書いていって、ファイリングすると見返した時にきっと楽しい。収集癖があるとのめり込む可能性も。
▼勉強好きとか本好きな人が紙ツイートを書いて、それをツイッターに画像でアップしても面白いと思う。字から人間の想いみたいなものが伝わるから。
▼紙のツイートはいいけど、他人から貰ったとしてもゴミになる可能性も。ネットのツイートは見ていても邪魔になりませんからね。通信費はかかるけど。
▼ペーパーツイッターってアメリカあたりでビジネスになりそう。でも、日本でも俳句ととか短歌という短文で想いを伝える文化があるから、日本でも仕事になるはず。
ペーパーツイッターはブロックメモ
▼よく考えると、ツイッターってメモなんだと思う。人に見せれるメモ。
▼ブロックメモは仕事でも使うことがあるけど、仕事のメモでツイッターはダメ。秘密が漏れるから。
▼ツイートって何万ツイートにもなったりするけど、それをペーパーツイートにしてファイリングしてみたい。自分のちょっとした歴史になりますから。フェイスブックも同じような機能があるけど、ツイートはリアルタイムでちょっとしたつぶやきも楽しめます。
▼ブロックメモなら、ツイートに数式とか書けるようになるといいかもね。理系コミュニティなんかが誕生しそう。
紙のツイートでリツイートは一つか二つ?
▼紙のツイートって、見せれても一人か二人。友達が見たとしても、10ちょっとが限界ではないのかな?
▼ネットと違うから拡散力がない。
▼そもそもリツイートって、他人のツイートを自分のフォロワーに見せる行為だから、少人数にしか渡せないペーパーツイートだと意味がないと思う。
最後に
▼虚構新聞のネタとしてはすごく面白い。
▼紙に文字を書くという、今だと機会がめっきり減った行動だからこそ、大切。
▼文字を書くことで漢字を思い出せそう。漢字を忘れてイライラすることが増えたから。
【読書・感想】『ゴールデンスランバー 伊坂幸太郎』ー伊坂さんの書く「権力」ってすごく怖い
あらすじ
衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。なぜだ? 何が起こっているんだ? 俺はやっていない――。首相暗殺の濡れ衣をきせられ、巨大な陰謀に包囲された青年・青柳雅春。暴力も辞さぬ追手集団からの、孤独な必死の逃走。行く手に見え隠れする謎の人物達。運命の鍵を握る古い記憶の断片とビートルズのメロディ。スリル炸裂超弩級エンタテインメント巨編。
感想
○伊坂さんの作風が急に変わってびっくりした。
○主人公が最後まで逃亡するのは、予想に反してどこか納得してしまった。
○国家権力が相手だと、個人の力って微々たるものだなと再認識。
○序盤の展開と伏線が絶妙で、伊坂らしかった。
○主人公が逃亡途中に出会った殺し屋のイメージが、西部警察の大門さん。
○多作品にも出てきそうな、シリアルキラーが怖い。
○軽自動車に乗っていた人が可哀想……。
○国家の闇を感じた。割と衝撃的。
○実在の事件をモチーフにしたらしいけど、伊坂さんが書くと妙な現実味がある。
○文庫版のエピローグに少し泣いた。
○映画もいいけど、小説も想像力をかき立てられるから好き。
○ゴールデンスランバーと同じ世界観なのが『モダンタイムス』だと思う。あっちは、一矢報いるし、魔王の主人公の敵も討つから良い。
○『モダンタイムス』は最後のエピローグが素晴らしい。何気に『魔王』にもきっちりその場面がある。
○国家権力対個人ということだけど、伊坂さんに心境の変化でもあったのかな?
○私は単行本で読んだけど、文庫も読んでしまった。割と好きな作品だと2冊買ってしまう。なぜだろう?
○人ってちょっとしたことで人生が変わってしまうから、面白い反面恐怖もある。
○伊坂さんの小説の中でも、爽快感よりも恐怖が印象の残る作品。
○面白い作品だけど、自分以外が敵ってものすごい状況。
【読書・感想】『魔王 伊坂幸太郎』ー『モダンタイムス』の前日譚
魔王ってタイトルだけど、何が魔王なんだろうと考えました。反アメリカが叫ばれる世界という設定の中で、それに少しだけ立ち向かう主人公が出てきます。展開的には、伊坂さんらしくて、結局敗北してしまうのですけど、それが後半のストーリーに繋がっていきます。兄と弟という、重力ピエロを思い出させてくれる話で、繋がりって強いなと思いました。
前半と後半に別れていますけど、前半の話は終盤の展開に凹みました。超能力を持つ主人公が巨大な闇に立ち向かうのですけど、何もできないで終わってしまいます。ゴールデンスランバーよりも過酷で、それほど長くない話ですが絶望感が凄かった。魔王ってタイトルも色んな背景があって、かなり難しい。
この話は、伊坂さんの『モダンタイムス』の前日譚で、2冊読むのが良いですよ。魔王でモダンタイムスの話が出てきたり、その逆だったりと読んでいるとニヤニヤできる部分が多くなっています。大きな闇や組織に立ち向かうのですけど、マンガのように勝つのではなくて、一矢報いて終わる展開。でも、納得はできるようにはなっています。
伊坂さんは好きな小説家なんですけど、この頃の作品は、内容は苛烈で冷酷な展開が多くてちょっと怖かったです。しかし、魅力的な女性キャラが多く誕生して楽しませてくれたので、非常に印象に残りました。『魔王』のとある女性キャラが『モダンタイムス』に出てきます。性格の似たキャラが『死神の浮力』にも出てきますが、芯が強く余裕のある人間って本当に魅力的です。
【読書・感想】『神様の御用人 浅葉なつ』ー日本書紀や古事記について知りたくなる小説
神様も人間みたいな側面がある。そんな想いにさせてくれた小説でした。主人公もフリーターですけど、元社会人野球選手という背景がある分、感情移入ができます。
2巻以降で本格的に出てくるヒロインの性格も良いですし、シリーズ化もされていてとても面白い作品。キツネの姿をした方位神の黄金もスイーツ好きという属性があり、親しみを持てます。
内容も難しくなくて、専門用語で神様の名前が難しかったりしますけど、ストーリー構成とキャラの内面がしっかり描かれているので、あまり気になりません。日本書紀や古事記の解説もあって、勉強にもなります。
中学生や高校生ぐらいの時に読んでいたら、多少人生が変わったかも。日本史は好きですけど、神々が活躍した時代についてあまり興味がなかったので、内容はそこまで頭に入っていませんでしたし。
歴史とか勉強する時には、小説やアニメ、マンガから学んだ方がいいかもとは思います。内容が頭に入ってきやすいですし、毎日読んでも飽きないので。難しい専門書は敷居が高いので、日本書紀とか古事記について学ぶならこんなライトな小説がいい。
神様にも色んな性格があって、悩みがあって、実に日本らしい。日本だと色んな神様がいるという信仰ですけど、その神様について勉強してみようかなと思わせてくれる作品となっています。
【読書感想】『容疑者xの献身 東野圭吾』ーガリレオの人間性が一気に出てきた小説
東野圭吾さんの代表作、『容疑者xの献身』です。第134回直木三十五賞受賞作であり、使われたトリックから、本格ミステリかそうでないかがミステリ作家からも議論を呼びました。湯川先生ことガリレオ先生と、湯川の盟友の数学者・石神との対決がメイン。ガリレオの親友とも言うべき人物の登場で、湯川の人間性が一気に出てきました。私は単行本で買ったのですが、それで読んでも後悔のない素晴らしい作品となっていました。
ガリレオシリーズ3作目で、それまでの湯川とは違った内面が描かれ、読んでいて楽しい作品になっています。物理学と数学の対決のようで、盟友の湯川と石神の友情が描かれています。それまでの作品から、湯川は感情の起伏が少ないと思っていたのですけど、石神の登場で、大学時代での暮らしなど背景が一気に分かりました。
恋愛経験のほとんどなかった石神が、ある親子のために命をかける。そこには、恋愛感情以上のものがあり、男性だけではなくて女性にも共感できる作品になっていると思います。石神の感情を描きながらも、数学者らしく頭を使ったトリックや、自分が助けた親子のために色々な工作をしていきます。人のために命をかけて湯川と対決する姿は、単純な犯人像ではなくて、正義はどちらにあるかを考えさせてくれます。
映画化もされていて、原作とは少しだけ違いますけど、かなり近い。石神の堤さんが好演で、原作を読んでいなくても、面白い。テレビでは湯川を福山さんが演じていましたが、これも良かった。初期の構想では、湯川はイケメンではなくて、佐野史郎さんをイメージしていたとのことですが、今では福山さんのイメージにありましたね。暗い作品でもなく、石神の救いの物語となっているからこそ、最後のシーンには衝撃を受けます。日本らしい、人間の内面を描きながら、湯川の奮闘が印象に残った作品。東野さんの作品らしく、読みやすいので週末に読んで見るといいと思います。
『図書館戦争 有川浩』読書感想ー恋愛要素とバトル要素が絡み合った小説
有川浩さんの人気小説、『図書館戦争』です。恋愛要素とバトル要素が絡み合ってかなり面白い作品となっています。自衛隊をモチーフにしている図書隊の活躍は男子向け、主人公でヒロインの郁と鬼教官の堂上との恋愛が女子向けなんだと思いました。
恋愛は巻が進むごとに進展していきますが、苛烈な図書隊の現場がそれを引き裂こうとしたり、物語としてかなり面白くなっています。サブキャラも個性的なキャラが多くて、短編の話でも楽しく読めます。
アニメや実写化もされていますが、私はアニメ版が好きでした。実写も良かったですけど、実際に人の生き死にがかかる戦闘も頻繁に起こるので、アニメにリアリティが出ています。
アニメとなり、キャラが実際に動いてみると、イメージとは違った印象は持ちました。ちょっと原作と違うんじゃない?と思うこともありましたけど、それがアニメや実写の良さなので、別物として楽しむのも良いです。
有川さんのメッセージとしては、戦前のように本が検閲され、表現の自由が侵害されるかもしれないというもの。図書館戦争の世界の中では、検閲が行われて、世の中に言論統制がしかれおり、反対すれば実際に人が死ぬ。
怖い世の中となっている世界なんですけど、その中で図書隊が奮闘する姿はカッコいいと思いました。一人一人の信念がしっかりと描かれているので、感情移入もしやすい。本編全4巻+外伝2巻な構成なんですけど、長いのに短いそんな印象の作品です。
図書館や本に対して色々考えることがあった作品。図書館法やメディア良化法など、専門用語が出てきますけど、自衛隊や警察、政治家などをモチーフにしているので、現実と非常に近い世界観になっています。
残酷な描写もありますが、そこもリアルです。自衛隊マニアの有川さんの本領発揮な作品となっていて、代表作の一つ。小説は長いですけど、私は3、4巻がオススメです。主人公の郁の成長と行動に感動します。