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相棒シーズン13が酷評されているわけとは?

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相棒のシーズン13の最終回が放送されました。
衝撃的な結末で、ファンには動揺が走っています。
なぜ、こんな結末になったのか?

今回はこれについて考えていきます。

★★★

相棒のシーズン13の結末としては、
右京さんの相棒である、
カイト君(甲斐享)が暴行事件を起こして逮捕されました。

相棒が犯罪を冒して逮捕されるというのは
前代未聞で、解決してきた事件の裏で
暗躍していたというのは、相棒の相手の犯人の役割。

それをカイト君が実行したということで、
ネットでも阿鼻叫喚の渦でした。

この結末は本当に良かったのか?
ある意味禁じ手と呼ばれる手法を用いたことで、
相棒シリーズが終焉に向かっているような気がします。

★★★

今回のような、主人公が犯人というのは、
ミステリ界では反則中の反則。

読み手には、無条件に主人公は犯人ではないと
いう仮定があるので、
この手法は、そこにメスを入れるようなもの。

読み手、視聴者を裏切る行為なので、
この手段は単発の小説やドラマならいいのですが、
シリーズ物でやると、物語を破壊してしまいます。

ある意味、安全地帯が無くなることで、
ストーリーですべてのキャラを疑う必要が出てきてしまうために、
すごく疲れることになりますから。

それを今回使ってしまった相棒というドラマ。
この先、終焉に向けてのストーリーを作っていく
前準備だと私は思いました。

★★★

相棒は、シーズンが13もある長期ドラマです。
2時間ドラマ枠のプレシーズンを含めると
シーズン16にもなる日本でも歴史のあるテレビ放送となっています。

その相棒を終わらせるには、
多大な苦労があって、中々に難しいです。
右京さんの結末のつけ方、相棒の行方など

終わらせるには、何かどんでもないことを
話として書かないと終わるに終われません。

少年ジャンプみたいに、
俺達の未来はこれからだーーーー
のようにできればいいですが、

そんなことをしたら、
主人公の設定がおざなりになるので、
ファンから暴動を起こされます(激怒)

★★★

製作陣の方の視点で見ると、
早く終わらせたいのかなと。

マンネリ化が進み、
右京さんに敵対する人も少なくなってしまったために
相棒の良さが失われています。

製作陣からすると、
スポンサーとの兼ね合いで、
面白い話にするために苦労はしていると思いますが、

相棒が定番化して、
右京さんだけが活躍する物語になっている傾向があるので、
それを止めたかったのではと。

ただ、今回のような相棒の逮捕劇というのは
諸刃の剣で、視聴率は取れますが、
その後が続きにくくなります。

相棒の最大の売りは、
再放送で視聴率が取れること。
10%以上をコンスタントに取れる再放送なんてないですから、

TV局としては、再放送を一つのコンテンツにしています。
カイト君逮捕ということは、
相棒がカイト君の時代を見る事が苦痛になるわけで、

それを分からなかった製作陣ではないはず。
ということは、相棒というドラマをさっさと終わらせるために、
今回のような奇策に走ったのではないかなと。

★★★

 

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ただ、再放送に関しては、
視聴率は落ちるだろうと予想されます。

カイト君は、右京さんとコンビを組んだ頃から、
ダークナイト活動(社会で裁けない悪人を殴る)
をしていたんで、

再放送を見ていると、
コアなファンほど苦痛になります。
「結局、良い事を語っても、犯罪行為を裏でしているし」

ということになりますし。
そうなると、視聴率も自然と落ちるはず。

コンテンツとしての魅力がどんどん減退していきますし、
カイト君のシーズンはなかったことになるかも。

再放送で視聴率を獲得するという意味では、
今回は失敗だったなと感じます。

★★★

今回の相棒騒動で一番の問題になっているのが、
杉下右京がカイトの犯罪を見抜けなかったこと」
ここに尽きます。

これまで、色んな事件では、
完全犯罪はなく、上手から水が漏れるように、
犯罪も自然と露見するというのが、このドラマの本質の一つ。

カイト君は右京さんに比べると
優秀ではないので、
何の痕跡もなくダークナイト活動ができるというのは大いに違和感があります。

伏線として、カイト君のちょっとした違和感に気づいていたと
いうのはありなんですが、今回はいきなり露見して、
伏線もなにもあったもんじゃない!

最終回の終盤で、これまでのカイト君の軌跡が見れるんですが、
どうも、怒って犯人に憤っているようにしか見えません。
裏でダークナイトをやっていたことを印象づけるような演出でした。

そもそも、右京さんの事件解決の突破口は、
ちょっとした日常の違和感なので、
カイト君が何かしらの証拠は残しているはずです。

それがまったく無いというのは、
すごい違和感があって、
右京さん以上に優秀だったの?ということにもなります。

今まで探偵の助手(ワトソン君と右京さんの友達に言われていましたが)
としてよりも、犯罪者としての方が才能があったと。
相棒と見せかけて、右京さんの天敵という意味合いもあったのかも。

★★★

これは、演技している役者の方も大変ですね。
右京さんの水谷さんはともかく、
カイト君役の成宮君は相当しんどいと思います。

優れた犯罪者という役割だったのが、
相棒の名を怪我した、憎むべき野郎!
というイメージでファンは捉えてしまいますから。

役者としては、かなり有名になりましたが、
これからは、成宮君は主役では使いにくいかなと思います。
どうしても、いつか裏切るじゃないの?という見方をしてしまいますし。

一生、相棒のキャラに苦しめられる予感があります。

なんか可哀想になってきましたよ。
いい人そうなのに。

次の相棒次第ですが、
その相棒に何かを伝える、
そういう役割を今後は担うはず。

個人的には、亀山君が戻ってきて、
「杉下さんのことを『右京さん』と呼べる方ってあなただったんですね」
とか話したり。

右京さんの友達の回で
ちょっとした昔話が出てきたので
それを伏線にしてもいいなあと。

★★★

ネットを見ていると、
ファンの声は様々ですが、
カイト君の衝撃の度合いは大きいようです。

相棒のクソ回とか最低回とか
呼ばれているぐらいなんで、
みんながっかりしたと思います。

禁じ手の話も
ミステリ関係のサイトで話されていましたし、
本当に厳しい声が多いです。

東野圭吾さんの名探偵の掟という小説に
この禁じ手のことが言及されていましたが、
まさにシリーズを終わらせる一手なんですよ。

後は、右京さんを犯罪者にするしかなくなると。
まあ、相棒が何人かいるので、
新しい相棒との協力体勢を組むことでそれを回避はできますが。

相棒は色んな層の方にも好評だったみたいで、
成宮君も街中で声をかけて貰えることが増えたそうです。
そういうファンの方が失望していないことを望んでいます。

★★★

相棒が酷評されているのは、
まずは禁じ手を使ったこと。

主人公を犯罪者にするというのは、
ミステリ界の禁句であり、
シリーズを終わらせるものです。

さらに、製作陣は、シリーズを終了させる気だったかもしれませんが、
再放送が重要なコンテンツであったために、
みんなそれを見なくなり、視聴率が稼げなくなる。

要は、ファンが再放送を見たくなくなるという意味で、
すごく印象が悪い。

また、この物語の本質である、
「完全犯罪は成し遂げられない」
というキーワードに、今回のダークナイト事件は引っ掛かってしまって、

右京さんと毎日接しながら、
犯人の痕跡を一切残さない犯罪行為ができていたという意味で、
右京さんのキャラクターまでも壊しています。

ファンとしては、
右京さんと相棒の関係を一気に瓦解させるものであり、
ドラマ自体を信用できなくなってしまった今回のドラマ。

どうやって名誉を回復させるのか、
それとも、このまま崩壊させ続けるのか。

製作陣はどちらを選ぶのでしょうか?