【高校野球】H2(漫画)を見て思った勝つ野球とは?
夏の甲子園ももうすぐ始まりますね。高校野球と言えば漫画がたくさん出版されています。代表格はあだち充さんの『H2』
世代によっては、『タッチ』の方が有名かもしれませんが、私の場合はこちら。この時期になると読みたくなる漫画で、野球と人が同じぐらいの割合で書かれている青春漫画。他の漫画は、『努力・友情・勝利』や『勝利・チームプレー・気合』など、いかに戦うかに主眼が置かれていますが、『H2』にはゆったりしていて、それでも強いチームが描かれています。根性論はありますが、埋もれている感じ。
そんな『H2』を読みながら思った、H2ならではの勝つ野球
H2(エイチ・ツー)全17巻 完結コミックセット(ワイド版)(少年サンデーコミックス)
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自分達の野球で勝つ!
H2に出てくるチームはみんな『自分達の野球』を持っています。エースと4番だけのチーム、機動力が売りのチーム、全員野球のチーム、先制されても追い上げるチームと数多くのチームがあるんですよ。
これらは全員自分達の野球をしています。どんな状況・どんなに負けている時でも自分の信じた野球をするんですね。国見 比呂率いる千川高校も、自分たちができることをして勝ち進んだりしますが、敗退もしています。
要は、自分達の信じることを貫けるチームが勝つ可能性があるということ。例え批判されても、信念を持っていてれば、勝つ残ることができます。
自分達の野球で勝ち進んだ健大高崎
健大高崎というチームがあります。機動力野球の申し子で、ついたあだ名は『機動破壊』
とにかく走りまくります。走って走って走りきる。盗塁でアウトになろうが、ラン&ヒットで失敗しようが、機動力野球をし続けます。
これが勝つ野球の一つのモデルケースであって、大阪桐蔭でレギュラーの選手よりも才能では劣っていても、甲子園で勝つことのできるモデルです。
去年の夏の甲子園では優勝はできませんが、それでも機動破壊は有名になりました。走るまくって、相手の動揺を誘って勝ち抜く。
一部では、そんな野球はおかしい、フェアプレーの精神に反するという声もあるようですが、甲子園で戦うためには有効な作戦です。
甲子園で出ているチームが全部が全部同じ野球をするなら、良い選手を囲える資金力があるチームが勝つに決まっています。強い高校と戦うため、勝つために自分達ができることをすることって当たり前であっても中々できないこと。
健大高崎は走力という所にフォーカスして、それを貫いただけ。一つの野球です。
資金力のあるチームが強い?
お金があるチームが強いのは当たり前。私は、ちょっと前までは、この考えに反対でした。如何にお金があっても、甲子園に出た以上、平等に運で決まってくると。まあ、大阪や神奈川、東京が強いのはある程度はわかっていましたが、それでも優勝するチームは大都市のチームだけではないですからね。
しかし、大阪桐蔭の裏金報道を見た時に、それは変わりました。あれほど強かった大阪桐蔭のバックグラウンドにはかなりのお金があったんだなと。裏金問題は問題なんですが、それ以上に学校にあれだけの資金が集まるのが驚きでした。
億クラスの資金力があれば、遠征・施設の管理維持・寮など様々な野球関連費に膨大な資金をつぎ込めます。
それなら強いのは当たり前。何かもが恵まれている大阪桐蔭のニュースを見て、強さの源泉はここにもあったんだなあと。
もちろん、選手の実力もありますが、環境が恵まれていたら、才能を持った選手が大成するのは自然な流れ。東大の親の平均年収が1000万円ということですが、勉強でも野球でもお金を使った環境の整備というのは非常に大事だなと。
H2で見た機動力野球
漫画のH2では、千川高校が春の選抜で戦う相手に『機動力野球』で戦うチームがありました。主人公の比呂と野田 敦相手に、アウトになっても盗塁をしまくります。
何回でもチャレンジしますが、それでも貫く。結局、そのチームは負けてしまうのですが、試合後に野田が「自分達の野球を貫いた。さすが甲子園ベスト4のチームだ」という場面があるのですが、それに想う所がありました。
ペナントなら許されない野球です。それは何回も試合があるから、そんな意味の無いことをするよりも可能性の高い選択をしろといいます。
しかし、トーナメントなら話は別。一度でも負けたら終わりなので、自分達が普段していないことをすれば、相手につけ込まれ負けてしまう。例え負けの展開でも自分達の野球を最後まですることで、自分達の土俵に誘いこむことで、相手の動揺を誘う。そんなチームに驚きました。
野球はチームプレーと言いますが、甲子園で戦うには、如何に自分達の野球が出来るか、またそこに相手を誘いこめるかにかかっています。H2は漫画の中でも、試合はかなりクールに描いているので、客観点に見れるという珍しい漫画です。
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参考にしたサイト
まとめと感想
- 甲子園で勝つには『自分達の野球』をどれだけ貫けるかにかかっている
- 健大高崎は『機動破壊』という『自分達の野球』を持っている
- 『H2』でも同じ機動力野球で、信念を貫く大事さを教えてくれる
H2はやっぱり面白い。何回読み返しても面白さが増してきます。ライバルの存在、幼馴染み、恋愛など高校生の部員が望むほとんどの要素が入っています。
大抵の漫画では、この恋の要素、人間描写がちょっと弱くて物足りない気分でした。あがち充さんの最大の魅力はここなんですよね。
今年はついに始まる夏の甲子園。
どんな野球が見れるかが楽しみです。
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