良書を読むということ 『読書について』を読んでみた
けいろー (id:ornith)さんに感化されて『読書について』を少し読んでみました。
岩波文庫の本で、薄さにびっくり。もっと厚いかなあと思っていました。
その前にプラトンの『国家』を読んでいたので、それに慣れていたのかも。
実際に、『読書について』は最初の『思索』までなんですけど、
これは実践できる人と、できない人がいますよ。
特に、仕事に追われていて時間がない人には無理かなあと。
学者なら、ショウペンハウエルの言う事は可能でしょう。
思索を思う存分できますし、時間的な余裕もある。
裁量労働制で、好きな時間に大学に行って好きな時間に帰れる。
そういう余裕がある人なら思う存分思索できる。
私は、思う存分思索して、そこに本質に至れるかというと、
時間的に余裕がないと思います。
昔の人なら、一生かけて本を数冊書いただけで満足できますけど、
現代ではそれでは生活できませんから。
高度な読書で、納得できる部分とできない部分の乖離が激しい。
人の意見を見ることは良い事だと思うんですけどね。
そこからアレンジして自分の意見にすればいいと思うので。
印象としては、貴族的な生活をしていたら実践可能で、
日本のサラリーマンだと結構難しいなと。
実際に会社でのストレスと戦いながらこの読書は無理。
ストレスを開放する方法がないですから。
勉強が好きならいいですけどね。
私は「著者を対話しながら本は読めばいい」と思っています。
この発言はおかしい、この記述は納得できるとか、
そういうことを本を読みながら実践する。
ホリエモンが本は楽しく読むものと言っていたように思いますけど、
ショウペンハウエルが言う『読書』は難易度が高い。
何かの本質を突き止めることには向いていますけど、
別に本質なんかどうでもよくて、批判したり、納得できればいいや
という場合には使いにくい本であるかなあと。
読書なんて人それぞれですし、
好きなように本は読めばいいというのは私の感想です。