人生のおつまみ

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「舛添要一語録」から見る政治家舛添氏の適性

舛添さんの発言をコンサルタントの方が解説した記事が面白いです。舛添さんがどういう風に考えて発言したのかがよくわかります。ある職業から見た政治家というのは興味深い。

 最初の疑惑が噴出したときに舛添知事が頻繁に繰り返していたのが「精査してからでないと説明できない」という言葉だった。この言葉は、不祥事の際に時間を稼ぐために使う便利な言葉である。

「舛添要一語録」の裏側をコンサル目線で解読する|今週もナナメに考えた 鈴木貴博|ダイヤモンド・オンライン

 これは納得。精査することによって時間を稼いできちんとした事実をいうということ。もし、その時点で分かっていることがあって、それを説明しても後の事実を矛盾したりすることになる可能性があったり、分かっていることが実は間違いだったと言う場合に言質を取られているから厳しい追及をされて窮地に立つというのはわかります。ただ、問題なのは、これは大物政治家がよく使う手なのですけど、舛添さんの場合はシューマイ発言があって、細かいシューマイは分かってなぜ他のことは不明なのかという矛盾が生まれるために地球されてしまった。やるなら全部調査してからコメントするべきだったのに、自分は悪くないということがチラッと過ってしまったためにシューマンのことだけ発言したんでしょう。

 そこで編み出されたのが「第三者機関」という便利な言葉である。今回の場合、舛添知事が第三者と呼んでいたのは、舛添知事が自費で雇った弁護士ふたりで ある。つまり「弁護士を雇って、いい説明の仕方を考えてもらっている」というのが実態なのだが、そうストレートに発表してしまうと自分で内部調査をしてい るのと大差ない印象を与えてしまう。だから当初、舛添知事は「第三者機関の厳しい目」という言い回しを使ったのである。

「舛添要一語録」の裏側をコンサル目線で解読する|今週もナナメに考えた 鈴木貴博|ダイヤモンド・オンライン

 『第三者』という言葉は繰り返し使われていましたが、私は自分の雇った弁護士のことだと思っていました。第三者としてなら、舛添さんとまったく繋がりのない専門家を用意するべきで、弁護士と雇ってと話したことで第三者はまったくの嘘と分かってしまった。ただ、きっちりと発言を見た人から見たらそう思うはずですけど、新聞などの見出しのみを見ていると「ああ、関係ない第三者がいるんだなあ」という印象を与えるために、少しでも傷を広げたくない舛添さんにとっては最適の言葉だった。それにしても、第三者って言葉は子供とかマネしたらどうするんでしょう。責任逃れのために自分を庇ってくれる人が第三者だったら、それはただの自分の味方であって物事を客観的に評価することなんてできないはずなんですけど。

 不適切な支出が、雇った弁護士の温かい目で見ても129件、計440万円あったという報告がなされたが、この報告会見での一番重要だった言い回しは「法的には問題がない」である。

 弁護士が精査をしてもやはり、ホテル三日月家族旅行をした件や、ネットオークションで絵画を買った件、『クレヨンしんちゃん』のような漫画を 買った件は、国民の血税からまかなわれる政治資金の使い道としては不適切だと断定されたのだが、そこで弁護士が強調したのが、「政治資金の使途には法律上 の制限はなく、違法とは言えない」というお墨付きだった。

「舛添要一語録」の裏側をコンサル目線で解読する|今週もナナメに考えた 鈴木貴博|ダイヤモンド・オンライン

 私がひどいなあと思ったのは、この発言。法的には問題がないということ。これは完全に都民を舐めています。要は、法律的には問題ないから、家族旅行をしたり絵画を購入することは法律的には問題がないから文句を言うなと言っている。そりゃそうでしょう。政治資金規正はザルを言われていますから。

政治資金規正法(せいじしきんきせいほう)は、1948年に制定され、政治家や政治団体が取り扱う政治資金について規定した日本法律。「規正」が正しく、「規制」ではない。政治資金の支出についてはほぼ規制していないためザル法との批判も多い。

政治資金規正法 - Wikipedia

 何に使っても法律的には問題がないのは最初から分かっていること。ザル法と分かっていたなら余計にひどい。この法律を知らないなら舛添さんは政治学者として失格ですし、知っているからこそ最大限に利用したんでしょう。本当にひどい。私たちは感情論にはなっていますけど、それでも真摯な態度で話してほしかった。ハッキリ言うと、こんなチンケなお金を使い方をするのは別に構いません。きっちりと都政を行って東京の人が安心して暮らせる街にするなら。でも、その逃げ方がひどすぎる。立場はあるのでしょうけど、自分の言葉で説明した私たちを安心させてほしい。頭が良いのに、なぜか私たちのことをまったく理解していない舛添さん。それで政治家は名乗って良いのでしょうか?

舛添さんは政治家としては有能な部類であるとは思います。都政にも失策はないですし、政治の観点で批判している人はいないわけなんで。ただ、自分のしたことに責任を持って対応してほしいというのが一つ。政治家は危機的状況にこそ真の力を発揮するべきなのにこの有様。都民が選んだ東京都の代表なのに、自分が窮地に立たされるとあやふやな対応をしてしまう。ハッキリと謝罪すれば、もう少し様子見てやるか!ってなるのに、それができない。プライドが高いのか。給料カットで問題を終わらせたいのでしょうけど、きちんとした言葉で語ってほしい。

 

世の中への扉 よくわかる政治

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