人生のおつまみ

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『君の名は。』についての考察ー運命の人・一目惚れ理論で感情移入すれば矛盾点も気にならない。

君の名は。』という映画。僕も見ましたけど、矛盾点が多くて納得いかない、論理的におかしいなどの声があるのが意外です。純粋に面白かったのになあ。僕としては、この映画は「運命の人」との恋が根本にあって、それを際立たせるための舞台装置が隕石だったり糸守だったりするわけで、矛盾点はあまり気になりませんでした。


□登場人物に感情移入


男主人公・瀧と女主人公・三葉が主人公で、入れ替わりを経て、喧嘩友達から恋人関係に発展する二人。矛盾点はそりゃありますけど、二人の立場で映画を観ているとかなり引き込まれます。感想などを観ていると、論理的におかしいとかありますけど、二人のドキドキワクワク感があれば気になりませんでしたよ。

特に最後のシーンで、瀧が三葉と擦れ違った時には、「おいおいおい、何か話せよ!二度とチャンスないぞ!!!」と心で怒鳴ってましたし、かなり感情移入していました。恋としては、高校生時点で止まっている二人なので、再び出会えた最後は本当によかったと思います。


□三葉が可愛い

 

まあ、こんなこと書くとキモイですけど、三葉が瀧に会いに東京に出てきたシーンは心に残りましたよ。駅で瀧を見つけ、話しかけようと「瀧くん、瀧くん」とか聞いた時には、高校生の時に戻ったような感覚でしたし、本当に純粋な恋愛だなあと思いました。

あの三葉のモジモジしながら、小さい声で話しかける姿に、多くの男性が心奪われたと思います。それぐらい可愛かった。いつもは気が強いけど、土壇場になると女の子になるというのは、ある意味で理想的。高校生ぐらいの時って、このぐらい全力で恋していたんだなあと。本気で恋し始めた人って魅力的ですよね。

 

□もっと二人の入れ替わりが観たかった


ただ、一つ気になったのは、瀧・三葉がお互いを意識し始めた時が唐突だったこと。瀧が先輩とデートする当日になって、涙を流す三葉と観た時には、ちょっと違和感がありました。入れ替わりの描写が少ないからだと思いますけど、観ている方からしたら、突然だったのでびっくりしました。

恐らく、瀧と先輩を応援していく内に、自分も瀧を好きになっていくという、ほんとに王道パターンなんですけど、いきなりすぎました。二人に恋愛感情が芽生えないと物語が進まないという展開なので、この辺は仕様がなく省略してしまったのだと考えています。小説版だと描写されているのかな?スピンオフでこのあたりの展開が観てみたい。

 

□運命の人


新海監督も言っていたようですけど、テーマは運命の人。瀧と三葉がお互いの運命の人を宮水の力がサポートして見つけるという展開が今回の映画。だから、細かい展開は無視していいと思います。二人がハッピーエンドを迎えるために考えられた舞台装置だと。

ただ、映画ファンとか小説が好きな方だと気に入らないかも。論理矛盾などがあると批判したくなるはずですし。僕としては、「あー、瀧と三葉がハッピーエンドで良かった〜」という感想がメインなので、矛盾点はどうでもいいかな。客観的な事実よりも、二人がどう乗り越えて巡り会うのかが大事なので。

面倒くさい考察するよりも。シンプルに二人の恋愛劇と冒険劇を楽しんだ方が面白いですし、感動できますし、心に色々残ります。そう考えると、現時点で高校生とか大学生っていいなあと思います。瀧と三葉のような思いっきりな直球勝負な恋愛ができるので。

大人になると、人を自分の経験と見た目で判断して、さらに推測をして駆け引きしながら関係を持っていくので、若い頃の全力ストレート勝負!!みたいなことは中々できないですから。学生という、ある意味で自由な状況だからこそできる恋愛なんでしょうね。


□最後に


君の名は。』はすごく楽しめました。疑問点は

  • なぜ瀧が選ばれたのか?
  • 宮水家の力とは?
  • 糸守町に隕石が立て続けに落ちる原因とは?
  • 三葉の父・俊樹がなぜ最終局面で町民を非難させることができたのか?
  • なぜ記憶が消えていくのか?
  • 口噛み酒は妹(四葉)の分もあったけど、あれは何を意味していた?
  • もしかしたら、妹とも入れ替わる展開があった?(三葉だけだと力が不足していたから)
  • 三葉と四葉の母親の双葉は未来を知っていた?

などなどありますけど、アナザーストーリーの小説版で解決できる問題もありますから、小説版を読むことをオススメします。

だけど、疑問点があっても十分楽しめますし、何回観ても感動できる映画なので、難しいことは何回か観た後、もしくは映画を思い出しながら考えればいいこと。まずはじっくり観察しながら観た方が何倍も楽しめますよ。