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【書評・感想】『タイムカプセル浪漫紀行 松山剛』ー王道のストーリーでラストのエピローグで涙が……

タイムカプセル浪漫紀行は、昔亡くなった女の子の幼馴染みが主人公の元にやってきて、絶望を希望に変えてくれる話です。女の子は幽霊かそれとも本物なのか分からなくて、それに戸惑う主人公。タイムカプセルを見つける過程で主人公が希望を取り戻していきます。

 

ある日突然、亡くなった幼馴染みが表れたら困ると思うんですけど、主人公も絶望していますし、どこか懐かしい想いもあってタイムカプセルを探しにいく展開が良いです。二人のドタバタ劇も楽しく、絵本にしてもいいぐらいの話でした。

 

日本でも実際にあった、捏造事件を大きなバッググラウンドにしていて、主人公の夢が砕けた絶望が伝わってきました。小説の中では、この事件は思いも寄らぬことから収束していきますけど、それが実現できたのは、少女と一緒にタイムマシンを探しにいったことかな。

 

私としては、タイムカプセルを埋めたことがないので、そんなに大事なものかなかと思いました。確かに子供の時に大事な物って、大人になってから見ると感慨深くなるとは感じますけど、共感するのは難しかった。でも、幼馴染みが一生懸命に「探しにいこうよ」という言葉にはグッときました。

 

タイムカプセルって泣ける話とか、同窓会の話などで使えるネタですよね。同じ過去を共有しているってことで、思い出話も出来ますから。まあ、掘り出したとしても、それを保管するかは別問題ではあるので、あくまで、「タイムカプセルを掘り出す」ってことが大切ってことなんですよね。

 

ラストのエピローグでは、ちょっと泣ける場面があります。『鉄板』『王道』に近い物語でもあるので、安心して読むことができます。夢って壊れやすいものですけど、どんなに挫けそうになっても、努力は必要かなと思いました。現実には、亡くなった女の子は出てくるわけはないですけど、人間でも本でも映画でも、自分を救ってくれるものはあるはずなので、困ったとき・しんどい時には、それを探していきたいですね。

 

本の表紙が可愛くて、手に取った人も多いかもしれません。アニメ映画として作っても面白いはず。昔からある、大事な人が「人以外の何か」になって戻ってくるお話なので、泣ける要素が割とあります。女の子の両親の場面は結構泣きそうでしたし。どんな時ではハッピーエンドは必要だと思います。