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『どちらかが彼女を殺した 東野圭吾』のあらすじと感想ー加賀シリーズで犯人が最後まで分からない小説

OLである和泉園子は、ある日路上で絵を売っていた佃潤一と恋に落ちる。しかし親友である弓場佳代子に潤一を紹介して数ヶ月が経ったある晩、潤一から別れ を切り出される。潤一が佳代子に心変わりしたのが原因と知り、園子は深く絶望する。それから数日後、園子の兄康正は遺体となった妹を発見する。巧妙に自殺 を偽装されていたものの肉親としての直感から他殺であると看破した康正は、自らの手で犯人に裁きを下すことを決意する。やがて潤一と佳代子に辿り着いた康 正は確信する。潤一と佳代子、どちらかが彼女を殺した

 

東野圭吾さんのある意味で挑戦的な小説です。犯人が最後まで分からないストーリー構成になっています。内容を論理的に読んでいけば分かるらしいですけど、私は分からなかったです。文庫版では、ある一文が削られたらしいので、難易度がアップしているとのこと。分からなくても、最後に袋とじがついているので、正解にたどり着くことができます。

 

和泉園子が殺されて、容疑者が親友の弓場佳代子と彼氏の佃潤一に絞られます。探偵役としては、園子の兄の康正と加賀恭一郎の二人でメインは康正。妹の復讐に燃える康正が、犯人を追いつめていきます。物語の中では、加賀と康正の友情みたいな部分もあって、加賀シリーズとしてもかなり面白い。真犯人は、加賀の言動を注意してみると、分かるようにはなっています。彼らしくない、厳しい言葉を浴びせるので、何となく犯人にたどり着ける。この辺は、東野さんの優しさなんでしょうね。

 

この小説が発表された当時は、読者からの問い合わせが殺到したそうですが、私も気になりました。ミステリが好きで、犯人が分かるまで考える人ならともかく、私は最初はそこまで深く読み込みませんから、最初読んだ時には少しストレスが溜まりました。ただ、今の時代はネットの力で犯人が簡単に分かるので、同じようなスタイルの小説は出てこないかもしれないです。

 

犯人が分からないというのは結構ストレスが溜まります。私は気楽な気持ちで読みたいので、犯人が分からないとイライラしちゃいます。それが狙いかもしれないですけど、袋とじか何かでもっと簡単にまとめてくれると嬉しいなとは思いました。物語のメインは康正であり、加賀はサポート的な立ち位置です。何気に二人が居酒屋で語り合うシーンが良かった。男女間の関係がドロドロしている反面、同じ警察官としての話合いが緊張感がありましたから。加賀シリーズですけど、内容的にドラマ化は難しいと思ますが、結末をどのように表現するのかは気になります。