サマータイムについて①-残業増えるんじゃないの

　サマータイムが話題になっています。政府が率先して、サマータイムを浸透させようと躍起になっている姿には違和感を感じながらも、企業からしたら是非お願いしたい！ということなんでしょうね。経済的な観点からサマータイムが必要ということで、政府も協力していこうという方針。
　
　一つ気になるのは、残業時間が増えるんじゃないの？ってこと。１時間出社時間が早まるわけだから、残業できる時間が増えてしまう。働き方改革で残業時間が減っているというけれど、企業からしたら働ける時間は増えるだろう？という雰囲気にもっていきそう。
　
　毎月無残業としても、月２０日営業日とすると、残業は+20時間になってしまう。別に残業が当たり前的なメーカーで研究関係、サービス業なら増えたとしても、４５時間か８０時間に引っ掛かると思うので、問題はないという人もいるかもしれない。
　
　だけど、残業時間が増えるというのは、普段残業しない人からしたらたまったもんじゃないし、反対はすると思う。でも、そんなこと言っても、いざ導入されれば、文句はいいにくいわけで、企業はそこを狙っているのかな？何にしても、割ときつい話ではあると思う。
　
　残業時間は、好きな職種なら問題なく、楽しいこと多く体験できると思う。問題はそうではない人が非常に多いわけで、残業が増えて素直に嬉しい人って本当に少ないと思う。体調的な問題もあるわけで、もっと真剣に考えてほしいなと思ったりもする。
　
　熱中症とか、夏には特に深刻な問題なわけで、すごく大変なこと。いきなり明日から１時間早く出社してくださいと言われても、そうは問屋が卸さない。しんどい思いとしてまで働きたいとは思わないわけで、サマータイムなんだから、夏の体調管理についても考慮するべきだと思う。
　
　体調管理は自分の責任なんだけど、いきなり１時間早い出社はキツい。体調は１週間ぐらいで崩すと思う。人間ってそう簡単に慣れないものだし、非常に大変。しかも残業が加わったりすると、病気になりやすい身体になってしまうのは想像に難しくない。
　
　サマータイムをゴリ押しする理由もよく分からないし、EUだとサマータームに関しては否定的な意見が多い。東京五輪2020が大事なのはいい。国にとっての一大イベントで、経済的、国際的にアピールできる場ではある。問題はそれが日常に深く関わってくるポイントなんですよ。
　
　残業時間が増えるのは目に見えていて、実質就業時間が１時間増えるようなもの。まあ、普通に考えたらわかるんだけど、昔のモウレツ社員のイメージがまだ残っているのかな？忙しいこと自体が美学みたいな。最近の労働問題に対してもっと意識を高めないといけないと思う。
　
　遅くまで会社の残っていても、残業代が多く出るならまだいいと思う。昔のバブル時代には、基本給の２倍とかそれ以上が貰えたとか。それならまだ我慢とか出来ると思ったりもするけど、ノー残業ではなくて、ノー残業代な企業も多く知れ渡っていたりするので、厳しい時代になったと言わざるを得ない。
　
　根底には、「どんなに働いてもお金がそれほど入ってこない」的な想いがあるんじゃないかな。出世しても、平社員の頃より仕事量や責任が増えて、ストレスばかりが増していく。モウレツに会社の貢献しても、給料が増えてないと時代背景が関係してるのだと感じた。
　
　何かのニュースで見たけど、今の若者は課長などの役職には就きたくないらしい。給料は増えるけど、残業時間の制限がなくなって、残業代は出ないし、上司と部下に気を使うし、何よりも責任に押しつぶされるてなことが書かれてあった。僕としては、お金よりも人間関係がしんどいので、確かに思う所はある。
　
　今の40代、50代から見たら、サマータイムって意味不明なのかもしれない。１時間前に出社して仕事するのは当たり前的な考え方があるから。徹夜もかなりの頻度であったらしいし、僕らとは思考が違うとは思う。職種によって全然違うけど、商社、メーカーの技術職、研究職なんかはこれに当てはまると感じる。やりがいあるけど、それだけ地獄の仕事量なんで。
　
　サマータイムって若者が飛びつくと思っているのかもしれない。『プレムアムフライデー』『シャイニングマンデー』を作って、浸透させようとしているのだから、サマータイムもそれに乗じて、新しい価値観を植え付けようとしているのかもしれない。
　
　一番怖いのは、東京五輪が終わってもサマータイムが続くかもしれないという点。毎年、数ヶ月だけ１時間就業時間が早まったら、体調管理がすごく大変だし、熱中症の危険も出てくる。今年みたいな酷暑続けば、倒れる人は増えると思うし、残業が増えるのもいつの間にか当たり前になりそうで怖い。サマータイム限定で、残業時間増えるとか、体調面でも精神的な意味では嫌だなあと思った。