人生のおつまみ

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『ノート・勉強・大学で売れた本』〜思考の整理学を読んで〜

 東大と京大で売れているらしい『思考の整理学』である。あまり読もうと思わなかったが、著者の他の本を読んでいたので、興味が湧いたから読んでみた。整理学というけど、かたい本ではなくて、一つの見出しごとに数ページの文章が綴られていた。勉強法というよりは、著者である外山滋比古さんが思ったこと・感じたことが書かれている感じだった。

思考の整理学 (ちくま文庫)

思考の整理学 (ちくま文庫)

 

 数多くの評論を発表している外山さんだけど、ノート術やカード術みたいなことにポイントが置かれているので、大学でも売れると思った。意外に思ったのは、理系の内容にも触れていたということ。文学部出身とのことなんだけど、昔の大学の先生って本当にすごい。勉強量とか知識量が半端じゃなくて、すごく幅広い知識を持っている。

 昔、東大に通っていた人達は、古典数冊を暗唱できたり、数学でも高校生で今の大学レベルの問題を解いていたりと半端じゃない勉強量だと何かの本で読んだことがある。実際に、昔の高校の教科書を見てみると微分方程式などが普通に書かれていてびっくりした。ネットがない時代で、自分で自発的に勉強しないと問題を解決できないから、自然と凄まじい勉強をしたのかなと思った。

 ノート術なんて大層に考えずに、自分の感じたこと・思ったことをそのまま書けばいいとは思う。でも、長年の学校でのノート術がそれを邪魔するから中々上手くいかない。スマホなどでメモなんか取れるけど、紙でのメモは後で見返す時に便利になる。その意味で、学校での授業は意味があったのだと思う。スマホも便利だけど、情報の収納的な意味で手書きがいいのではないかと感じた。

 僕が学生の頃から、『東大・京大』で売れている本みたいな帯はあった。内容は難しいと感じていたけど、いざ読んでみると優しく書かれてある。実際に仕事にも活かせるノート術だったりして、読んでいた楽しかった。文章が優しく書かれているというのもいい。哲学書みたいな何回も読まないと意味不明な文章は気楽には読めないから。

 大学生に売れている本とのことだが、勉強のアドバイス的な側面も確かにあるから、とても良いと思う。勉強するために大学に入ったのに、勉強の方法が分からなくてStudyを止めるのはすごく勿体ないから。大学に入ってから勉強が分からずに意欲を無くしてしまうというのはよくあること。楽しく、時には苦労して勉強するのが将来の身になるんじゃないかなと思う。