人生のおつまみ

好きなことを基本的にはコラム形式で書いています。スポーツ、アニメ、書籍、産業をネタにしています。

『浅草鬼嫁日記 七』を読んで、親は安定した人生を求めるけど、子供としてはカッコいい人生をイメージするから、親としてはいい感情が生まれなくなる。

①鬼嫁日記も七巻目に入って、どんどん面白くなってきた。前作では、バトル重視だったけど、彼氏の天酒馨の過去が分かって色々と想像してしまった。特殊能力のせいで親との関係が悪くなってしまう展開。その中で心配しながらも奮闘する彼女の茨木真紀。ドタバタだけど、シリアスもあって、相変わらず面白い作品。親との対話がテーマになっているけど、親と話すのは高校生だと難しいと思う。

 

浅草鬼嫁日記 七 あやかし夫婦は御伽噺とともに眠れ。 (富士見L文庫)

浅草鬼嫁日記 七 あやかし夫婦は御伽噺とともに眠れ。 (富士見L文庫)

 

 

②親と高校生の子供だと、圧倒的に社会経験の差がある。親としては、社会的に安定してほしいから、勉強などをうるさく言ってしまうけど、子供としてはどうしても反発してしまう。勉強による将来の安定度なんて分かるわけがないし、そもそも勉強よりも面白いコンテンツなどが多くあるから理解不可能。スマホ、本、友達付き合いなど、将来よりも今の出来事に精一杯だから親に反抗してしまう。


③大人になって分かったけど、子供は意外に同性の親と同じような経験をしていることが多い。子供だからと言うとそれまでだけど、まあ話は合わせやすかったりする。ただ、異性の親は難しい。小説の中だと、母親との確執、不安、恐怖があったのだけど、現実だと、逆に期待が大きくて、子供が潰れてしまうかもしれない。将来を期待するには仕方がないけど、子供から見たら実感がないから理解は難しい。


④勉強して、良い大学に入るとそれなりに人生は楽になると思う。就職も選択肢が増えるし、転職も比較的やりやすいから。親からしたら、自分が経験したことが一番の参考文献なので、良い大学卒業=安定した人生みたいな等式になっていると思う。人生それだけではないけど、現状としては、一流と呼ばれる大学を卒業して、ある程度コミュ力があれば、経済的に安定しやすいとは思う。


⑤ただ、子供にとって、特に高校生ぐらいだと、刺激を求めるし、起業なりして大成功した方がかっこ良く見えるから、将来について親と相違が出て来てしまう。親が社会的に地位のある人だと、逆に成功を生活でリアルに体験できるから、勉強しようかみたいに思うけど、中々そんな人は多くないと感じる。親と対話できるのは、大人になって同じ経験をした時だと思ってしまう。