読書における速読について考えてみた 何でも速けりゃいいわけじゃあない
速読が科学的に不可能という結果が出たそうです。確かに正確性には欠けるでしょうけど、実験する環境で変ってくる気もします。そもそも速読って本当に必要なのか。世間で実践されている速読って、専門家が論文を大量に読むためのテクニックを基礎としているモノが多いので、一般人が参考にするには少し無理があるんですよね。
私は速読って、「本を2回読む」のが鉄板の方法で、最初は理解できなくても、理解できそうな所だけを読む。2回目に本格的に読み始めるというパターンを作った方が読書の価値は上がると思います。
学生時代に、数学の本ですけど、「2ページの内容を理解するのに10時間」掛かったことがあります。研究に必要な箇所だったので真剣でしたけど、どうしても納得できなかったので時間が掛かってしまった。でも、本を読む進めると徐々にわかるようになったので、専門書でも何でも、「1回は最後まで読んでみるのも大事」だと思います。
私も速読本は沢山読みましたけど、大体が「速読トレーニング」や「斜め読み」、「スキャニング」を実践させるものでしたね。役には立ちますけど、大量の本を読まないといけない環境にないと中々実践は難しいです。
- 作者: 斉藤英治,高田真弓
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2010/04/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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速読は前提知識があって初めて実現可能だと思います。数学の本、物理の本でも、知識があるとスラスラ読めますし、他の本との比較もできて理解も深まります。
巷で流行っている速読って、「知識がないのに速く読もうとする」ことになっています。前提知識がある方が書いている本なのに、知識がない人が速く読む。矛盾です。
だから、速読するなら、しっかりと知識を貯めてから読まないといけない。そのための、2回読み。2回ではなくて、3回でも4回でもいいですけど、しっかりと反復して読むのが大事だと思いますね。
まあ、気持ちは分かるんですよ。特に最近のビジネス書は読みやすいですから、速読したくなる気持ちは分かります。ただ、何でも速く読めりゃあいいわけではなくて、その本を読んで「何が分かるのか、何が面白いのか」をしっかりと意識することが重要だと思います。