人生のおつまみ

好きなことを基本的にはコラム形式で書いています。スポーツ、アニメ、書籍、産業をネタにしています。

本はなぜ売れないのかと考えてみた 〜隙間時間の使い方が変わった…〜

本が売れていないらしいですね。新刊本の話になりますけど、特にミステリが売れていないとか。中古本のブックオフでも売れていますけど、赤字というニュースが出てきて、本業界そのものが上手くいっていないように感じました。本は情報を得るモノですけど、娯楽にもなり得る。今まではこの娯楽の意味で売れていたと思うんですけど、段々と娯楽の定義が変わってきて、娯楽に使う隙間時間そのものの意味が変わってしまったのではないかと。スマホとかゲームとかネットとか、本のライバルは数多く出ていますし、無料でできるものが多いのも特徴。携帯の料金は掛かりますけど、ゲーム、カメラ、SNS、ネットなどが1度にできるおもちゃなので、使う人は数多い。しかも、そのスマホですら本を読めるという世の中なので、本が売れないのはなんとなくわかります。本は読むのに時間が掛かりますし、内容把握に頭も使う。読んでいるだけで疲れてしまうことも多いです。逆にスマホは疲れていても、それを越える快感があったりするんで若い人だけではなくて、30代でもハマっている人もいます。ゲームとかクリアすると達成感があって、ストレス発散になりますから。娯楽と言う意味では、本は売れないの中になってしまったのではないかと。

 

ベストセラーと呼ばれる本も中々出てこなくなりましたし、それらの本って娯楽目的の本がほとんど。専門書がベストセラーにあることはほぼない。基本的に娯楽目的で本を買う人が多いので、娯楽のコンテンツが分散すると本が売れなくなります。さらに、単行本が売れないのも出版社によっては厳しいと思います。売れないと文庫にする機会が少なくなりますし。昔は稼いだお金を使って売れない作家がいても赤字をカバーできましたけど、それができなくなったから、本が売れないと作家が育たないと言われています。ネットで小説を投稿するサイトが増えていますけど、出版社としてはレベルが高いか、レベルは低くても荒削りで魅力ある人材を探しています。ブログ業界から作家も誕生したりしていますし、出版業界の考え方も変わってきています。それでも、本が売れないことに変わりないので、もしかしたらアマゾンがどんどん参入してくる可能性も。電子書籍を自分で出版できるコンテンツもあるそうですし、出版、販売をすべて握るとしたら、日本の出版業界はかなり苦しくなりますね。頑張ってほしいと思いますけど、時代の流れかもと諦めの気持ちもあります。

 

隙間時間の使い方って本当に変わったと思います。電車に乗ると車両全員がスマホを見ていたということもありますし、スマホで情報を集めたり、娯楽を楽しんだりしています。隙間時間に勉強しろといいますけど、本をこれから購入するであろう若い世代がスマホ重視になってきているので、本は売れにくいと思います。専門書などは大学の講義のために買いますけど、小説などの暇つぶしの本は中々売れない。特にミステリは有名作家でないと売れないのではと思ったりします。売れている本の多くは有名作家の本ですから。ライトノベルみたいな小説もどんどん出版されていますけど、状況は変わっていないのかなと。私もスマホを見る時間がガラゲーの時よりも格段に増えましたし、ニュースやゲーム、漫画のアプリがあって、ほとんどが基本無料。本は単行本だと1600円程度するんで、学生にも大人にも高価。安定して稼げる人はいいですけど、それなら、中古本を10冊買おうと思っても仕方がない。本の価格が安くなれば買うと思うのですけど、権利の問題で難しいのでしょうね。単行本が1000円程度、文庫が300円程度まで下げれるとベストセラーも生まれると思うんですけどね。