人生のおつまみ

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【書評】伊坂幸太郎の「ラッシュライフ」

私は伊坂幸太郎さんの小説が好きなんですが、初期の作品の一つである「ラッシュライフ」が好きです。4人の主人公が交代でメインのストーリーを展開していく。それぞれが出会った瞬間の描写も良くて、特に空き巣の黒崎が面白いです。空き巣なのにカウンセラーの素質もある、伊坂作品の常連とも言えるキャラクターの一人。

ちなみに、ポテチという短編にも出てくるんですけど、人間観察が趣味というか仕事で、空き巣に入るために徹底的に観察するということでした。それが結果的にカウンセラーとしての素質として開花して、人を内面から救ったりするんで読んでいるといいなあと思ったりも。

伊坂さんは村上春樹さんに影響されていて、見る人が見ると村上さんチックな雰囲気があるそうです。ノルウェイの森でリアイアした私にはわかりませんけど、伊坂さんは面白い作家さんだと思います。ミステリーのカテゴリなんですけど、社会派というか、ちょっと浮いた所にある世界観なんですよ。東野圭吾さんとは違った意味でうまい作家だと思います。

 

ラッシュライフ (新潮文庫)

ラッシュライフ (新潮文庫)