人生のおつまみ

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親が就活でもぎ取った内定を勝手に辞退する問題って怖い

企業が、内定を出した学生の親に連絡して、入社を承諾しているかどうかを確認するーー。そんな「オヤカク(親の確認)」と呼ばれる行為が就職活動でおこなわれているそうだ。親の反対による内定辞退が増えていることを踏まえたものだという。

かなり衝撃的な事実である内定辞退。何年か前までは学生の内定辞退を企業側が恫喝に近い回答をするというのが問題になったらしいですが、今は親が勝手に内定辞退をする時代になったようです。親から見たら、お金と時間をかけて育てた息子・娘を親が満足する企業に入れたいという想いで一杯。一流大学を出たら、一流企業で就職するのが当たり前で、親の知らない企業、二流と思っている企業には入れたくない。だから勝手に辞退させる。大きな問題ですよ。

そこに自慢の要素が入るとややこしくなります。息子の一流企業への就職は、親の自慢に繋がりますし、子供を所有物的な扱いにしているのが最悪。「私の息子は、もっと上の企業に就職できる!」なんて思っている親が多いかもしれませんけど、子供の想いはまったく別のもの。

子供は社会に出る入り口として、就職活動という荒波に揉まれてやっとたどり着いた企業。だから、嬉しくて一杯ですし、親に安心させて上げたかった。勝手な内定辞退はそれを踏みにじるもので、子供の人格否定に近いというのが僕の意見。自分なりに調べて、勉強して、内定を得た企業を全面否定されたら子供はいい気分はしません。

大阪芸術大学の広告で、「母親に絵を褒められた少女が、将来の夢に芸術家を選んだ話があって、母親はそれに全面的に協力している」という話があって、僕は「ある意味で親の理想だなあ」と思いました。親の勝手な価値観よりも、子供の夢を応援する根性と愛。それが親なんだと思います。20代前半で就職するのなら転職するにしても人生経験になりますから、きちんと応援してあげるのが親の姿なんじゃないかと。