人生のおつまみ

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『高橋名人の働き方』について感じたこと:ゲームは1日1時間?

――「子どもファースト」の考え方ですね。「ゲームは1日1時間」という標語も高橋名人が現場で生み出したそうですね。

 実はこの言葉は子ども向けというより、イベントに来ている父兄に向けて言った言葉なんです。特にお母さん向けですね。当時は家庭内の大蔵省、今で言う財務省はお母さんで、お母さんに財布を開けてもらわないと子どもたちがゲームソフトを買ってもらえませんから、味方になってもらう必要がありました。

 お母さんの敵は何かって考えると、子どもがゲームばかりやっていて勉強をしないということなんですよ。もちろん、遊びはゲームだけではないわけですが、野球やサッカーみたいに外に行く遊びと違って、ここで悪く見られるのはテレビゲームだと思ったんです。

高橋名人の働き方 「ゲームは1日1時間」はテレビゲームを“インベーダーハウス化”させない戦略だった (3/5) - ITmedia ビジネスオンライン

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 ゲームは敵という考えは確かにあると思う。勉強しなくなるし、別にゲームが将来に直接繋がるわけではないから。e-スポーツが盛んになっているけど、トップクラスしか満足に稼げない世界であり、そもそも若くないと反射神経などで不利になるそうだ。だから、ゲームよりも勉強というのは気持ちは分かる。

 ゲームの時間を設定することで、勉強の効率は確かに上がると思う。時間制限があると集中できるし、「勉強を2時間したからゲーム1時間できる!」と思うと結構集中できたりする。

 僕も、中学生の頃、ゲームを長時間していたから滅茶苦茶怒られて、テストで80点以上取らないとゲーム禁止になることがあった。何とかクリアはできたけど、案外テストで高得点を取るには集中できたなあと不思議な感覚があった。ゲームを買ってもらう決定権があるのは母親であり、バイトができる年齢になるまではゲームと勉強をいかに両立させるかがポイントになってくる。

 ゲーム屋からしたら、ゲームを多く買ってもらうには、母親を味方につけるのが基本で、いかに勉強に活かせるか、邪魔にならないかを議論して説得する必要がある。コミュ力の問題もあるけど、家庭一件々々の話を聞いて、的確にゲームを売り込むのがコツなのだろう。ゲームが敵ではなくて、ゲーム=勉強のサポートもしくは休憩程度に認識してもらうことが、長く業界を続けるコツだと思った。