人生のおつまみ

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映画『ルパンⅢ世 The First』の感想

□映画でのルパンの魅力とは?

 

映画「ルパン三世 THE FIRST」オリジナル・サウンドトラック 『LUPIN THE THIRD 〜THE FIRST〜』

映画「ルパン三世 THE FIRST」オリジナル・サウンドトラック 『LUPIN THE THIRD 〜THE FIRST〜』

  • アーティスト:You & Explosion Band
  • 出版社/メーカー: バップ
  • 発売日: 2019/12/04
  • メディア: CD
 

 

 『ルパンⅢ世 The First』を観てきた。とっても面白かったし、気合が入った映画だった。ルパン一味の声優はオリジナルだし、ゲスト声優の演技も上手かった。広瀬すずが予想以上に上手くてビックリした。『ちはやふる』の演技を思い出してしまった。ヒロインとして十分すぎる演技で、ルパンの相棒・ヒロインをよくこなしていたと思う。今回の映画は王道そのもので、起承転結がハッキリしていて観ていて心地いいし、すごく面白く感じた。ルパンファンには王道すぎて批判したくなるかもしれないけど、ライトなファンが観る映画としては満点に近い。

 

ルパンはファンが多いからこそ、映画やテレビシリーズ、テレビスペシャルが作られている。裏を返せばそれだけ興行的に成功しているわけで、コンテンツとして大きな収益力を持っている。ただ、映画を作るとなると、失敗できないのでストーリーが王道になるのは仕方ないと思う。配給も東宝で非常に大きなスポンサーだし、ミスをして失敗したら目を開けていられない。まあ、公開初日に観たから結果は分からないけど、マニアックなファンをターゲットにするよりも、ライトなファンを楽しめさせた方が興収はよくなると思う。「面白そうだから見てみるか〜」的なお客さんをどれだけ呼び込めるかがポイントだと思う。

 

監督は、山崎貴で『ALWAYS 三丁目の夕日』で有名な監督。今年はアルキメデスの大戦やドドンクエスト ユア・ストーリーも監督している。その中でもやっぱりルパンが一番面白かったかな?王道だし、魅力的な構成だった。何と言っても、オリジナルOPやBGMをふんだんに使っている所から、ルパンに対する愛を感じる。ストーリーは王道だけど、細かい設定はマニアックだ。斬鉄剣が隕石から作られた設定だったり、銭形警部が昭和一桁世代だったりと、マニアックなネタがあって驚いた。世界観的には、昭和30年代の話だから、当時の飛行機や車が出てくるし、面白い展開だった。

 

あとは、3Dの描写が本当に見事。ルパンのジャケットのシワがしっかりを再現されているし、カーチェイスの場面の臨場感が凄かった。SF的な要素よりも、町並みや車、飛行機、武器に関する描写がすごいの一言。しっかりと3Dでモデリングしているし、さすが山崎監督だなあと思った。ドラクエ的なファンタジーよりも、現実に存在するモノを表現した方が凄みを感じる。3Dってここまで進化したのか!と思われる作りになっているので、見る時にはしっかりとその辺を体感して観てほしい。映画の予告を見た時から気になっていた3Dなんだけど、本編を観るとその凄さに圧倒されてしまっった。

 

ルパン三世 カリオストロの城 [DVD]

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観た感想としては、『カリオストロの城』を思い出してしまった。特に、最後のヒロインとの別れのシーンで強く思った。何気に泥棒の道にこないように、ハッキリと言う所など。リスペクトなのか、あの作品が王道の土台なのかは分からないが、ルパンを語る上で外せない作品。僕個人としては、それに負けていないし、アクションシーンのカーチェイスなど比較する上でも興味深い。ルパンはファンが多い作品ではあるが、『カリオストロの城』のように、ルパンをそれほど知らない人でも知っているような作品に、『ルパンⅢ世 The First』もなってほしいと思う。