人生のおつまみ

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『東大教授の父が教えてくれた頭がよくなる勉強法 永野 裕之』の感想-なぜをくり返して知識を知恵に

東大出身の著者が繰り出す勉強法の一つ。なぜ?をくり返すのはなぜなに分析で有名だけど、勉強には当てはめることもできるなあと思った。受験にも役立つけど、大学生や大学院生の学問・研究に用いた方が実用的だと感じた。なぜ?と考えることは本質的な問いに近づくために必要なことで、何気ない質問でも、根源的な知識に一歩近づくことになる。簡単だけど難しい、「なぜ?」をくり返すこと。こういうのは、若い頃から考えないと習慣にするにはしんどい。


知識って暗記すればいいけど、実用的に・日常的に使える『知恵』に加工するには時間と経験が必要になってくる。本とかネットのニュースを読んでいると知識は自然と身に付く。当たり前にように見ている情報は意外に頭の中に残っているものである。とはいえ、必要な時に必要な情報を取り出すには、知恵に変換しないと使える情報にできないわけで、それが難しい。趣味とかだと、簡単に知恵に加工できるんだけど、勉強に応用するとなると得意・好きなものでないと中々腑に落ちない。そーゆーことを自然にできるようにするのが大事なのは分かるけど、勉強の楽しさと成功体験がないと難しいように思う


読んでいると、中々にハードルが高い勉強法にもなっているので、ある程度読書したり、勉強したりする習慣がある人向けなように思った。問題集をやりきるには大事だけど、答えを先に見るやり方に少し否定的だったので、頭を使って悩むことを薦めている。資格試験だと、答えを先に見た方が効率的な場合もある。とはいえ、大学時代に数学などで2ページ理解するには何十時間も悩んだこともあるので、悩むこと考えること自体は否定しないし、時間があるならどんどんするべきだと思う。まあ、働き出すと自由に使える時間が少なくなるので、学生向きかなとは思う。

 

勉強って本質は、なぜ?何で?を追求することだと思う。簡単だけど難しい勉強法。まあ、本とか読んでいると自然に考えることだけど、意識して行うとするとどうしても訓練が必要になってくる。受験の時にも役立つと思うけど、時間制限のある試験期間では、過去問を解いた方が効率的な時が多い。高校一年からじっくり勉強できるならいいのだけど、高校3年の夏ぐらいからとなると、中々にしんどいと思うから。とはいえ、思考力をつけるならしっかりと土台を作るという意味で実践的。まずは身近なこと、仕事や趣味についてじっくり勉強する時に役立ててみてはどうだろうか。

 

東大教授の父が教えてくれた頭がよくなる勉強法 (PHP文庫)