人生のおつまみ

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『5分後に意外な結末 桃戸ハル』の感想-超短編で構成された小説。読書感想文の本を選ぶきっかけにして、知識を知恵に変えていきたい。

超短編で構成された短編集。元々は子供向けの作品をセレクションした本で、非常に読みやすい作品集になっている。何回でも読みやすく、子供向けの作品としても大人向けの作品としても面白い小説集となっている。子供に本を読んでほしいと思っている人は、これをあげるといいと思う。色んな人生模様が表現されているし、たくさん短編が載っているから、どれから読んでも満足できる内容となっている。小説として、簡単に読めるというのは大きなメリットだと思う。

 

読書感想文などが毎年夏休みに話題になるけど、結局は何を読んでいいのか分からないという点に収束する。本を読む習慣をつけるには、まずは家に本がないと始まらない。親が読書家だったり、本が当たり前のようにある環境でないと、本を読む事自体が難しい。まあ、宿題をする義務感があれば、本を読んで、感想文を書いて面白かった読書をしようと気にはなるけど、そこまでガッツがあるなら別のことを趣味にしている気もする。最初から難しい本を読むと挫折しやすいので、簡単な本から始めるために、この本を薦めてもいいと思う。

 

本を一冊集中して読むのもいいけど、まずは数をこなして大量の本を読むべきかなと考えている。大学でたくさん本を読めというのは、色んな著者の考え方を吸収して、それをオリジナルな研究に活かせということだから、数は正義。図書館などで片っ端から読んで、それを自分で解釈して知恵を身につけるのが読書の目的。それを達成するためにも、まずは大量に本を読むことが大切。質を高めるために、一冊の本をまず読むべきとも言うけど、その一冊が自分に合わないということもある。取捨選択をするために、多くの本と出会いを大切にするべき。

 

小説にはプロットが必要で、起承転結が基本になっている。短編集ならそれが把握しやすいし、それは映画にも応用されているので、物語の先を読む訓練になったりもする。さらに、ドラマの途中からでもストーリーを把握しやすくなったりするし、結構面白いことになる。僕が最初にハマったのが小説だから言えることだけど、専門書でも似たようになると思う。数をこなして、色んな知識をストックして、自分で考える。考えて仕事や趣味をして、人生を豊かにしていく。結局は、この『考える』ことが大事になるわけで、それを養うのが読書ということになる。

5分後に意外な結末 ベスト・セレクション (講談社文庫)