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『響け!ユーフォムニア』の感想-吹奏楽部内人間関係を描いた京アニのアニメ。先輩と後輩の関係、それに実力主義。

一挙放送していたので、感じたことを書いてみた。部活で頑張っていた時期もあったから、共感できる部分もあったけど、厳しい場面もあった。作画レベルも高く、感情移入も出来る作品だった。高校生と言っても色んな人間がいるなと感じた。

高校での吹奏楽

 

  • 体育会系とも言われるらしい部活なのだけど、練習練習練習だからの苦しい活動に思えた。達成した時の快感はあるけど、府大会で金賞を取っても全国に行けない場合があって、その時の部活内のモヤモヤがあるのではないかと気になってしまう。

  • エンジョイ(楽しむ)とガチ(勝つ)とどちらかを選択するかで部活の空気は変わってくるけど、ガチで全国を目指すとなると捨てないといけないものが多く出てくる。放課後の18〜19時までの練習、長期休みに毎日通学して練習など非常に厳しい活動になるのを見て、キツいなあと思ってしまった。

  • 去年までエンジョイで、顧問が変わったからガチになったというのは中々受け入れ難い生徒もいると思う。ガチ部活になると遊ぶ暇もないし、失敗したときのギスギス感も出てきてしまうから。とはいえ、年功序列みたいな空気になってしまう場合もあって、どちらがいいのかというのは答えが出ない。

  • ガチになったとして、全国に行ければいいけど、そうでないと部活内の空気はどうなるのだろうと思った。劇中で表現されているけど、勝つからこそ1年生でもコンクールに出れる実力主義が許されるわけで、頑張っても全国に行けないなら部活内はかなり揉めるだろうなと感じた。

  • なので、顧問の力量が試されてしまう。厳しくして全国に行けないとか全然よくならないとかだと生徒と顧問との信頼感にも表れてしまう。このアニメや原作を見ていると、一人のレベルが高くても、指揮者になる顧問のレベルが高くないと勝つのは難しいように思う。

実力主義

 

  • 劇中で描写されているが、実力主義というのは一つ問題になってくる。3年間頑張っても、1年に才能豊かな生徒がいると、コンクールに出れなくなるというのは想像に難しくない。人望=実力ではないし、それは間違いでもない。ただ、人情的な部分に注目してしまうため難しい問題だ。

  • そりゃ社会に出ると実力主義は当然になるのだけど、高校生の時点をこれを経験するとトラウマになるのかもしれない。苦労して練習してそれでも駄目だったときの敗北感が凄くなる。納得できる部分とできない部分があるから。

  • 強豪校に入学して全国を目指すやる気があるなら問題ないが、ごく普通の公立校で、全国に出れるか分からないレベルならどうなるのだろうと思った。頑張って3年生に励まされても、それでも銀賞だと、「これなら3年生出してあげても良かったね」となってしまう。

  • この辺が、実力主義の難しい部分で、どんなに個々のレベルが高くても、指揮者の技量で決まる部分もあるし、劇中では、関西大会で金賞を取った中の3校のみが全国に行けるので、金賞を取っても全国にいけないという可能性がある。

  • 見ていると客観的よりも、主観的な要素があるので、同じ金賞でも全国に出れないというのは少し理不尽だと思った。それなら、白金賞を作ればすぐに分かるのに。とはいえ、僕でも思いつくことなんだから、当事者は色んな試行錯誤をしたはず。金賞で、最後に3校の発表の方が盛り上がるのだろうね。

先輩・後輩の上下関係

 

  • 先輩と後輩の上下関係というのが気になった。別にギスギスした雰囲気はないのだけど、卒業した先輩がやる気ある後輩を無視したりして、かなり怖いなと感じた。まあ、実際にあると思うけど、アニメの声付きで表現されると色々考えてしまった、ネガティブになってくる。

  • きちんと実力ある先輩が後輩を教えるのが理想だけど、そう上手くはいかない。教える方からしたら「何でできないの?」と思ってしまう人もいるわけで、誰が先輩になるかで未来が決まってしまう部分がある。高校入学から始めた人と子供の時からやってきた人だと、教え方も違ってくるように思う。

  • 先輩・後輩間の問題はどの部活でもあるけど、だからこそ物語にしやすい。何も障害がなく、スムーズに物語が進んでしまうと何の面白みもない。人間間のやり取りがコミュニケーションなわけだから、立場の異なる人間との間の話は作品の題材になりうる。

  • 「下手な3年生は罪」みたいな台詞があるのだけど、1年生からしたらコンクールに出れるか微妙な先輩で、しかも人望もあって、自分もある程度信頼している相手だと、コンクールに自分が出るべきか迷ってしまうと感じた。出場しても、もし結果が芳しくなかったら、矢面に自分が立たされてしまうから。

  • 結局、才能、実力、人望はあまり関係なく、特に部活という特異な空間での共同作業・活動なので、先輩・後輩問題は非常に難しい。あちらを立てるとこちらが立たず的なことあり、だからこそ、将来に働く時のために部活に入っておくというのは、合理的な手段なのかもしれないな。

吹奏楽・音楽への信念

 

  • 生徒が吹奏楽への信念を持っているのが強烈に伝わってきた。ほんわかエンジョイ部活ではなく、吹奏楽部として全国に行こう!という想いは共感できるし、美しい、尊い高校野球でも、その正直さ、真面目さ、まっすぐさが伝わってくるけど、吹奏楽部でも同じということだ。

  • 最初は、普通の部活で、全国を目指すわけではなくほんわかと楽しくやれば良いという生徒がほとんどだった。それがわずか数ヶ月で全国を目指そうとする部活に生まれかわる姿は、少し現実味がなかったけど、顧問によってはやる気を引きだされるから割とあることなのかもしれない。

  • これまで府大会止まりだったのが、練習すればするほど、関西大会、全国大会へと進むことができるようになって、それが生徒のやる気に繋がっていた。努力してそれが結果に繋がるというのは中々ないことだけど、それが達成されるとやる気は無限に出てくると思う。

  • その中で大切に思ったのは、部長と副部長の役割だ。部長は部内のとりまとめ、副部長は部長のサポートと問題の洗い出し、さらに個々のリーダーとの緻密な連携など、会社の管理職の仕事そのままだ。原作では、主人公の黄前久美子の3年間が描かれていて、いずれも一癖あるが有能な部長と副部長が出てくる。

  • 部活って、顧問だけではなくて、部長と副部長の役割が大切だし、もめ事の9割は人間関係なので、年齢が近い部長達がどう諌めるかがポイントになる。楽器の演奏も大切なんだけど、人間関係によって演奏の出来も変わってくる。作品の魅力はこの人間関係をどのように解決するのかにかかっていると思う。

 

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