人生のおつまみ

好きなことを基本的にはコラム形式で書いています。スポーツ、アニメ、書籍、産業をネタにしています。

孤独のグルメを見ていると、グルメ番組の現実とかけ離れたコメントよりも一般人の何気ない感想が聞きたくなる。

孤独のグルメは非常に面白い。主演(ご飯を食べている人)の松重さんの演技が最高で、見ているとこちらが最高の気分で楽しむことができる。人間の本質は食べることだと思うし、食べている人を見ていると、自分の中でイメージできるから食べたくなってくる。孤独のグルメが受けたのは、そーゆーただ食べている人を見たいという欲求からだ。


グルメ番組では、芸能人や専門家がコメントしているけど、そーゆーコメントは案外参考にならなくて、あくまで食べている芸能人達の面白さが重要になっているだけだ。ただ単に、一般人が食べていて、そこに美味しさを求めることがグルメ番組に要求されている。美味しいものはたくさんあるが、僕らと同じ目線で食べているからこそ人気が出る。


主人公は松重さんという俳優が演じているが、演技がかなり僕らよりになっていて、そこには一般人が食べているような印象を持たせてくれている。人気が出たのは、この松重さんの自然な演技だと思う。演技はすごく大事で、オーバーリアクションではなくて、普通に食べているからこそ美味しそうに見えてしまう。ごく普通のお店で食べているのも高感度が高い。


このドラマが、一食数万円もするような高級店なら成立しない。そこで美味しいといっても、僕らからしたら一年に数回しか食べないようなお店だから、共感を生み難いし、気軽に行けるお店ではない。あくまで、ランチなどで行けて、感想を再度確認できるようなお店が必要だったのだ。それを生み出したのは、松重さんという俳優なのだけど。


Wikipediaを見ていると、案外高齢者の方に人気とのことだ。僕よりも年上の方も「このドラマ面白いな」と言っていたので、楽しく見れるようだ。とはいえ、若い人にも受けているはずで、夜食のタイミングと放送時間がぴったりなので、勉強やゲームの合間に見れるので、かなり広い層に受けているドラマである。そーゆー、多くの視聴者の賛同を得ているドラマなのだ。


年齢を経ていくと、オーバーリアクションな恋愛ドラマはみるのが辛くなってくる。自分の経験と重ね合わせて、ストレスが溜まるし、「そんなリアクションはないだろう!」と感じてしまう。グルメ番組でも同じことになっていて、リアクションが過ぎると見るのが辛くなってしまう。このリアクションは曲者で、最初は面白いけど、何度も見ていると慣れてしまって、それが苦痛になってしまうのだ。


孤独のグルメにもリアクションはあるが、表面上は静かで、あくまで心の中でオーバーリアクションをしている。これは誰しもしていることで、美味しいものを一人で食べていると、恥ずかしいから心の中だけで言いたくなる。それをドラマで再現しているので、視聴者の共感を生んで、人気が出るというわけだ。その共感を表現したのが孤独のグルメという番組である。


最近はネット配信もしていて、簡単に見る事ができる。シーズンは8、スペシャルも何回も放送しているのが、一話完結となっているので、シリーズとはいえどこから見ても楽しめる。松重さんの演技には磨きはかかっているが、一般人風な演技は変わりないので安心できる。いつから見ても、背景を気にしないで、それまでエピソードを無視しても問題ない作品はなんともお得である。


グルメ番組とは名ばかりで、グルメドラマで実際の店舗でドラマをしているので『孤独のグルメ』である。音楽は耳に残りやすい上、大きなBGMは使われずに、静かなBGMで食べることに注力しているのが面白い。松重さんのインタビューも興味深いし、スタッフは力を注いで作っている雰囲気がよく伝わってくる。一度見たらすごく面白い作品だ。

 

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