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Naotoのブログ解析

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新海監督が語る『君の名は。』の話ー2011年以前と比較して、今は生の物語が大切になる

www.huffingtonpost.jp

君の名は。』は今年一番ヒットした邦画。ストーリー展開が若い人だけではなくて、その両親、祖父母世代にも受けるという幅広いファンを獲得したことが今回のヒットに繋がりました。新海監督も一気に知名度が上がり、色んな音楽番組にも本人出演や演出動画が流れるなど、今年を代表する映画監督になりました。宮崎監督の後継者との呼び声もありますが、謙虚な新海監督はそれをやんわり否定されています。監督って自己顕示欲が強い人が多いので、自分をあまり出さない監督は珍しい。これまでの作品を見ても、どこか男性視点では悲しい恋の作品が多かったので、監督の内面が今までの監督とは違うのかもしれません。新海監督だけではなくて、音楽を担当したRADも主題歌、劇中歌、エンディング、劇中サウンドと八面六臂の活躍。音楽に合わせて場面を作った箇所も多いらしく、映像と音楽が見事に一体化した素晴らしい作品でした。2016年最大のヒット作ではありますが、まさに、奇跡と呼べる出会いがあったために生まれた作品です。

200億円

君の名は。』の興行収入は200億円を突破しました。2016年の映画ではブッチギリでで1位の数字。誰でも簡単に出来ることではなくて、色んな世代の方が何回もリピーターとして観に行った結果がこの数字になっています。ジブリ映画を軒並み抜いての結果。もののけ姫をも超えたアニメ映画になりました。ジブリと違うのは、リピーターが多いということ。ジブリほど前評判が良いわけではなかったので、完全に内容で勝負したのが『君の名は。』という映画。そのストーリーが何回見ても良かったから、この200億円という数字が生まれた。テレビの特集では、高校生が6回は観たという報道がされていて、特に若い世代に共感を呼びました。SNSでの拡散も効果的で、公開当初から『君の名は。』を評価するツイートなどが拡散していき、多くの世代にまで知れ渡ることに。公開2週目の土日2日間で前週比125%というデータもあり、一気に話題になっていった様子がうかがえます。観客動員数も1500万人を超えましたから、2016年どころか、日本映画の歴史上でも語り継がれる映画になっていった『君の名は。』素晴らしい映画=内容が良い、感動できる映画というのは不変だなと。

1億3000万円

 新海誠監督の作品、『言の葉の庭』の興行収入が1億3000万円でした。『言の葉の庭』は男子高校生と女性教師の出会いと別れを描いていて、割と大人向けのアニメになっています。人を選ぶ作品にはなっていますけど、『君の名は。』にも出演しているゆきちゃん先生がヒロインなので、見ておいて損はないです。この作品の興行収入を元に『君の名は。』の興行収入は15億円と予想していたらしいですが、即この数字を破りました。新海監督も驚いていましたが、どの層に受けるかがポイントかなと。『言の葉の庭』は大人向けだったので受ける世代が狭かったのに対して、『君の名は。』は若い世代に受けることで、拡散が早く話題にもなりやすかった。大衆向けに作ったと新海監督は言っていますが、確かにわかりやすいストレートな物語だったので心に響きやすかった。ただ、当初よりも多くの映画館で公開されたことも今回のヒットの要因なので、狙った層の違いが興行収入の違いとは一概には言えませんけど、幅広い層を狙って作品を作った方が、ビジネス的には成功しやすいとは思います。僕としては『言の葉の庭』の世界観が好きなので、ちょっと複雑なのではありますが。

ボーイ・ミーツ・ガール

君の名は。』の物語の幹はボーイ・ミーツ・ガールで、少年が少女に会いに行く。そして、別れて再び会いにいくという構成。大きな軸ではこのカタチを踏襲しています。今回は瀧が三葉に会いにいき、三葉が消えて、再び瀧が時間を超えて会いにく。昔から様々な映画や小説、アニメなどでとり上げられたストーリー構成ですけど、だからこそ多くの人々に届くことになった。シンプルだけどすごく強いメッセージ性がある展開になっています。今回は三葉の消え方が特殊で、超常現象で突然繋がりが消えていなくなってしまった。そこに瀧が行動力を発揮して物語を進ませるんですけど、その見せ方が上手かった。行動力のある主人公にすることで素直にストーリー展開ができます。これまでの新海監督にはない強い意志と行動力を持った主人公だと実感します。イケメンで行動力がある主人公で、理想的なキャラクターと言えるのではないでしょうか。シンプルだけど強いキャラクターの行動原理を示すボーイ・ミーツ・ガール。表面上にこれが軸として構成されているからこそ、多くの人が共感し涙したんだと思います。

大切な人を救う

もう一つのストーリー構成が「大切な人を災害から救う」という話。2011年以降には、生きる物語が大切になるということ。新海監督によると、大震災以降、生の物語が大切になってくるらしいです。あの人と入れ替わって運命を変えることができないのか。それが無意識のテーマになっていて、ボーイ・ミーツ・ガールの中に上手く組み込まれています。入れ替わることで運命を変える。入れ替わるだけだとコメディーで終わってしまうのが、これを入れることでグッと後半引き寄せられる展開になっています。前半は若者でないと共感しにくいストーリー展開が、後半のシリアス展開によって誰もが共感しやすくなるのがこの物語の特徴。確かに、シンプルなので誰でも作れる!という意見もあるでしょうけど、映像と音楽にこだわり、真剣に死ぬ気で努力したからこそできた作品なので、誰でも作れるわけではない。新海監督も反論していましたけど、監督をはじめ製作陣からしたらとんでもない意見。監督も真剣に考えて、RADも、作画監督、音響監督もこだわったからこそできた作品になっています。大切な人のために、死ぬ気で行動する。それをボーイ・ミーツ・ガールの中に隠している。『君の名は。』の特徴ですね。

生きること

僕が思う、この映画のメッセージって生きることなんじゃないかと思います。大切な人のために頑張ったり、今を大事にして生きていく。2011年以降、それが特に強くなってる。今を全力で生きるって、たくさんの作品で言及されていますけど、中々実践できる人は少ない。真剣に生きることを教えてくれる映画だと思います。