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【書評・感想】『オーデュボンの祈り 伊坂幸太郎』ー伊坂さんのデビュー作で、不思議な島の話

伊坂さんのデビュー作。ある独特な環境での島での物語。日本の法律があまり通用しない、日本ではない島。ある事件から逃げこんだ主人公が島の住人と不思議な出来事を通じて、物語が進んでいきます。不思議なカカシや銃を持つ桜が非常に大きなポイントになっています。

 

未来が見えるカカシがなぜ殺されてしまったのかが謎になっています。しかも人の言葉を話せるので、主人公など多くの島民がカカシを頼っている。かなり不思議なストーリーで、内容も深かった。伊坂らしく、残酷な描写が出てきます。

 

ただ、人によっては桜に嫌悪感も持つかもしれません。自分のルールで、「理由になってない」という言葉とともに人を撃つ怖いキャラクター。終盤では、主人公を陥れた残忍な人物と出会いますが、伏線も相まって勧善懲悪的な印象も受けます。カカシと桜という、二人のキャラが物語を引っ張っていました。

 

伊坂さんのデビュー作ですが、伏線の散らばり方が見事で、ラストで一気に回収していきます。とても心地よくて、ここに伊坂イズムが集約されています。伊坂さんの小説が好きなら、是非読んでほしい一冊。450ページ超えで分厚いですが、一気に読むことができます。