伊坂幸太郎の魅力とは? フィクションと現実の境界線の敷き方
伊坂幸太郎さんは大学時代から好きです。色んな作品がありますけど、
陽気なギャングシリーズや初期のラッシュライフなど基本シリーズに、
転換点のゴールデンスランバーとモダンタイムスがオススメ。
楽しい作品が沢山あってオススメできるミステリ作家と言えますね。伏線も豊富。
映像化も沢山されていて、地元仙台を舞台にした作品が多いのが特徴。
ポテチ、ゴールデンスランバー、アヒルと鴨のコインロッカーなどの作品が代表的。
ミステリの特徴としては、ちょっとフワッといた所です。現実に忠実でも少し違う。
それがファンを生んでいく要因になっていますし、読みやすい文体が良い。
いくつもの作品がありますけど、読みやすくて想像しやすいのはメリット。
フィクションとの境界が上手いですよ。
それを伏線にして隠す所も良い。やっぱり伏線の使い方が上手いのが作家。
現実と思わせながら、実はありえない設定ということがかなりあります。
モダンタイムスとか特にそれですね。長編小説ですけど、日常と陰謀論の
境界が、「検索ワード」になっている部分に恐怖と興味が出てきていて、
構成が上手くてびっくりさせられる展開が非常に面白いです。
後は人物の描写がいい。特にギャップの作り方が最高に上手い作家です。
泥棒の黒澤がカウンセラーになっているとか、
モダンタイムスの主人公の奥さんが、猟奇的な人から良妻賢母になる。
それがすごく面白くて、楽しく読める1つの要因になっているんです。
ミステリ作家と言っていいのか最近わかりませんけど、それだけ人気の作家。
ビジネス書のインタビューもあったりして、ちょっと話題の作家です。
小説初心者でも安心して読めるので、オススメです。