人生のおつまみ

好きなことを基本的にはコラム形式で書いています。スポーツ、アニメ、書籍、産業をネタにしています。

『屋上のテロリスト』を読んで

今まで読んだことのない系統の小説でした。東西で分裂した日本を舞台にして、主人公と不思議な雰囲気を持つ少女との物語。国家、大統領、軍隊などが出てきて、少し怖い雰囲気はありますが、グロい描写もなく、サクサク読めるのが僕は満足でした。

 

太平洋戦争が続いていたらどうなったかを描いていて、そこから東西日本で別の国が出来上がります。終戦後の日本とドイツを参考にしているようですけど、あの頃を知っている若い人ってどのぐらいいるのか気になりました。東西にドイツが分裂していたというのは、僕は歴史の漫画とか授業で知りました。

初めて読んだ著者の本ですけど、少女のキャラクター性が良かった。ある財閥のトップという、漫画の主人公とかライバルのイメージのキャラですが、人間くさいところもあって面白かった。知念さんの本は、医療関係がメインだと思っていただけにすごく意外。

物語も淡々と進んでいきますけど、リアルタイムで軍事衝突する緊張感やきな臭い動きをする軍隊など、それ以外の要素にも驚いた。

思ったんですけど、これってアニメ化すると面白いかなと。実写化すると、戦争の傷跡が根幹にあるから、かなり変更がくるような気がします。アニメだと、どこか異世界感が出て、原作の近い雰囲気で話が進んでいきそうです。

知念さんの作品に興味が持てたので、他の医療系の作品を読みたいと思いました。表紙が可愛い女医さん?の本とか売れているようなので、そっちから読んだほうがいいのかもしれない。