人生のおつまみ

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ソフトバンク柳田悠岐選手の怪我で思うこと 日本一とプレミア12の認識の違い

 

日本一になったソフトバンク。4勝1敗という圧倒的な強さを見せたソフトバンクですが、その主力の一人の柳田悠岐選手が怪我の為にプレミア12を辞退することがわかりました。シーズン中に受けたデッドボール。負傷した左膝脛骨骨挫傷の痛みの影響で、日本シリーズでは、打つ事が出来ませんでした。

ソフトバンク内川聖一選手も左肋骨骨折の影響で、こちらも辞退が確実なので、侍ジャパンは、日本一チームの主力二人を欠いた状態で、試合に望まないといけなくなりました。怪我一つ、たった1度の怪我で一気に人生が変わってしまうのがプロスポーツ

日本一のために、日本シリーズに出場するために、無理をした柳田選手。死球はシーズン中のロッテ戦。イ・デウンから受けた死球。それによる左膝脛骨骨挫傷。本来ならば、休むべきですが、優勝チームということがそれを許しませんでした。

ポストシーズンをすべてフル出場したのですが、その影響は計り知れません。プレミア12に出場するどころではなくなって、回復優先するということになりました。球団も了承していて、柳田選手の辞退の方針を出しました。この状態で出場しても、単に怪我の回復を遅らせるだけですからね。

そもそも、プレミア12自体が今年に初開催する国際試合であり、本気の国で戦う国は少ないです。優勝候補のアメリカも3A主体で選手を派遣するそうですし、リスクが高い大会だけに、難しい所です。WBCは三3回開催されて、段々と注目されてきていますが、初開催のプレミア12では、威厳もなく、リスクだけが残る大会となっています。

WBCの時には、アメリカも本気でした。ほぼメジャーリーガーで構成していて、さすがという印象でしたが、予選で敗退してからは、本気よりもあくまでマイナーリーガーの調整の場になっています。もちろんメジャーリーガーは出場しますが、トップクラスは出場しません。

怪我のリスクが高くなってしまうために、トップの選手は出場を渋ります。日本だと、松坂大輔選手が出場して、その後の成績が芳しくなかった。それまで10勝以上していた選手が不調になった原因の一つがWBCという声もありました。

国際大会はリスクが高いんですよ、やっぱり。野球の国際試合自体が少なく、これまでプロは出場する機会はなかったです。それぞれの国内リーグは有名でしたが、国際試合となると、有名なものはなかったですね。

元々、サッカーのWカップも最初は出場国は少なかったのですが、長い間開催してきた実績があることで、今は世界でオリンピックの次に大きな国際スポーツ大会になっています。ちなみに、最近流行のラグビーWカップが、世界で三番目に有名な大会です。国際試合は、長い歴史、伝統を作っていって、それを世界中に広めないといけないわけで、初開催の野球の国際大会は、注目されなく当たり前。それは仕方がないですね。

逆に、日本のプロ野球は長い歴史があります。戦前に、今の巨人の前身となったチームが、アメリカ遠征で出て、そこから帰ってきてから、プロ野球は作られました。50年以上の歴史があるわけで、その間で知名度もだんだんと上がっていきました。だからこそ、日本では、いまだにトップの人気ですし、大きなお金も動きます。

チームの年俸で見ると分かりやすいですよね。知名度があって、ファンがいて、スポンサーがいるからこそ、何億もの年俸が一人の選手に支払われます。実力=お金であり、その額も半端ではありません。

歴史があるか、ないか。日本シリーズとプレミア12の違いってそこなんだと思います。歴史があるから、ファンも多いですし、確実に収益が見込めるわけでスポンサーもつく。球団にも大きな収入があるので、選手も全力で答えようとします。

しかし、プレミア12は初開催ということで、無理をしてもメリットがほとんどありません。リスクしかないですし、球団としても、主力に怪我されたら来年戦えないです。怪我のリスクしかない。Wカップにように歴史がないわけで、名誉すらない。

その状態では、怪我をした選手が無理して出場する意味はないです。慢性化してしまって、選手生命が断たれるという危険性もあるわけなんで。

まあ、めちゃくちゃ簡単に言うと、日本シリーズは自分の査定に繋がって、プレミア12は査定には繋がらない。球団からしても、収益になる日本シリーズと、収益にならないプレミア12ということになるんで、これは辞退しても仕方がないですね。

私は思うに、日本のプロ野球はお金の流れでいうと超大企業で、プレミア12は大企業がお金を出し合って作った企業という感じを受けました。どんな企業でも、50年続いたら、それなりの知名度のある企業になりますが、プレミア12は出来たばっかりのホヤホヤなので、知名度や信用度がないんでしょう。

その歴史を作っていくのは、これからの世代なわけですが、WBCもあることなんで、何十年も残る大会になるかは疑問が残ります。知名度を上げるために、これから何回も時間をかけて開催する必要がありますね。