人生のおつまみ

好きなことを基本的にはコラム形式で書いています。スポーツ、アニメ、書籍、産業をネタにしています。

『劇場版ヴァイオレット・エバーガーデン』を3回観たが、1回目は退屈だったり違和感あったシーンが個性付けのための伏線だったりして、数回観ないと分からないことがある

①気になったので観に行ってきた。ストーリーは王道であるが、観賞後が良い。心が洗われると話している人がいたが、まさにその通り。優しい世界で、悪い人間がほとんどいない。貴族出身が集う女学校や郵便局が舞台なのだが、全員がいい人すぎて心が洗われる。京アニらしい感動できるお話だったと思う。テレビアニメは見ていなかったが、興味が湧いた。劇場で見れて本当に良かった。

 

 
②義手の女性が主人公なわけだが、その中で戦争が当たり前のように出てくる。ただ、戦争後の話だけに、民衆が前を向いて歩いているのがすばらしい。本来なら、暗くなってしまう所だが、すごい元気なアニメだと思う。中世のヨーロッパが舞台のようだけど、文化の違いがある中でも、人々の心は前を向いてすごく綺麗に感じる。本当にいいアニメ映画だと感じて、3回は見てしまった。


③劇場特典が小説なのも良かった。3週目まで小説を貰えて、コレクション性もある。特典が豪華なのは京アニの特色に思う。劇場も文句無しの名作なのだが、特典が良いので、何度も通いたくなってしまった。実質3回も見てしまったし、名作っていいなあと感じる。反復して観る事によって、大事な伏線よりも、小さな伏線が気になった。それがキャラの個性や性格を意味して、考察することが多かった。


④最初に観た時には、あんまり面白くないなとは思った。後半の妹である、テイラーの話は感動したり、面白かった。逆に姉のエイミー(イザベラ)のストーリーは暗く、将来が保証されているのに拗ねていることに違和感を感じてしまった。貴族の社会で、一般の国民とは違った生活をしているため、共感しにくいのは原因ではあったのだが。そう考えると、僕らと同じ目線ってすごく大事に思う。


⑤2回目、3回目は小さい伏線を見る余裕が出来た。映画の醍醐味の一つはこれである。ストーリーは1回目で分かっているので、小さいキャラの動きや展開などに注目できる。ぬいぐるみや宝石、キャラの目線が代表的で、「ああ、ここがあのシーンに繋がるのか」と考えて、より深く映画を鑑賞することができる。最初に展開を知っていると、2回目以降に楽しむことができるのが良い。


⑥監督としてそれを狙っていることもある。1回観ただけだと、よく理解できなかったり、記憶できなかったりするシーンが、複数回観るとすごく分かるようになるので、好きな映画や気になった作品は数回観ることが多い。映画とは言え、頭を使って考えることで理解できることが多くなるので、結構面白い。映画や小説は、何度もイメージして、色んなタイミングで思い出すことで心の中に残ったりする。


⑦とは言え、価格がネックなので映画。1900円が基本で、レイトショーやファーストデーなどで1200円で観れる。ただ、何度も観ると4000円は軽く越えてしまうので、好きな映画、気になった映画を重点的に観るようにしている。特にGWや年末年始はファーストデーを挟むので、日に3回も観ることもある。価格を抑えながら、頑張って作品を観る事で、色んなことを考えるし、頭の体操になると思う。


⑧映画を1回観てストーリーを追うのと同じように、小説も同じスタイルを取っている。くり返す前提で読む事で、大まかなストーリーを知って、そこから伏線を探して小説を網羅することは非常に楽しく、有意義に思える。人によっては邪道!と言われるかもしれないが、僕的なスタイルで積み本を無くす手段として有用なので、実践できる人にオススメしたい。映画の原作の小説もあるから、映画の予習にもなる。


⑨映画の原作として小説を読む事は、読む作品の幅を広げることになる。僕も映画から、作品に興味を持ったこともある。普段読まないジャンルもあるから、新しい発見もかなり多い。作者によっては、書き方に癖があるから、自分に合わないこともあるが、それも経験となる。読書って、自分が読まないジャンルやストーリーに出会うことが醍醐味の一つ。思考の幅が広がっていくことを実感できる。


⑩『劇場版ヴァイオレット・エバーガーデン』はなるべく2回以上は見たほうがいいと思う。京アニの想いが伝わってくるし、中世のヨーロッパをイメージする舞台なので、何度か観ないと理解できないことがあったりするから。姉と妹の物語だけど、それぞれが主役で人への想いの大切さが改めて分かるようになる非常に素晴らしい作品となっている。アニメ映画も考えることがいっぱいで面白いと思う。