人生のおつまみ

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【読書】『フッド ザ・ビギニング』の感想:ロビン・フッドは青年からヒーローへ生まれ変わる。登場人物すべてが意志が強く、欲望の力はすごいと感じた。

敵は身内にありと思った。裏切られて、そこから義賊になり、それがヒーローに繋がっていく。単純なヒーロー像ではなくて、絶望から希望へ、さらに裏切りから裏切りへと物語が連続的に変わるのが面白い。ロビン・フッドの伝説が民衆の間に伝わり、それが改革へと繋がっていく。敵は倒しても、新しい主導者が表れるが、フッドはそれに挫けない。

 

 

武器は弓矢だけなのだが、なぜか接近戦に強く、鎧の合間を縫って攻撃し倒していく。見ている分にはいいが、実際には凄まじい特訓と実戦の間で生まれた技の数々。弓と言えば、アベンジャーズホークアイを思い出すが、終盤までたった一人で戦わなければいけなかった。相棒がいるが如何せん数が足りない。そこに民衆の想いが結実していく。

 

平民のヒーローとしての側面が強いフッド。敵は政府。強大で挫けそうにもなる。土地も恋人も領民も奪われたフッドが最後に頼るのは、かつての敵と自信の腕。孤高のヒーローだが、絶対的な相棒と、再び出会う恋人。一人一人の意志が強く、政府側の人間でさえも、意志が強大で、欲望の強さを感じた。

 

ストーリーは分かりやすいが、フッドの人間らしさと意志の強さが印象に残った。主人公は物語上、絶望したり、希望を持ったりするが、最後まで意志の強さを貫く姿はカッコよかった。何不自由なく暮らしていた青年が、戦争を通じて、敵と戦い、味方に裏切られ、それでも相棒の力を借りて戦い抜いていく。かなり暗いが、アクションが素晴らしい。弓を素早く射る姿はまさにロビン・フッド