人生のおつまみ

好きなことを基本的にはコラム形式で書いています。スポーツ、アニメ、書籍、産業をネタにしています。

小説を読むのは、自分の知らない職業をしりたいためか

小説を読むのは楽しい。自分の知らない世界を知る事ができるからだ。普段生活していると、数多くの業界を知る機会は少ない。幅広い業種と知り合える仕事をしている人もいると思うが、僕の場合は、それほど多くはない。だからこそ、色んな世界を表現している小説は没個性してのめり込むのに最適だ。

 

小説なんか読書じゃない、もっと難しい本を読んだ方がいい的な意見は確かにある。基本的に、新しく勉強する必要はないし、自分の経験と知識だけで読めてしまう。それがメリットだと思うのだけど、空想の世界は現実と違いすぎるので、嫌いな人もいると思う。論文とかかたい文章を読むのが好きという知り合いを思い出してしまうのだけど。

 

 

ただ、キャラクターの追体験を出来る意味で小説は素晴らしい。僕が知らない世界を、まったく関わったことがない性格のキャラが思う存分その世界を生きている。楽しいだけではなくて、喜怒哀楽すべての感情を発して生きている。その世界観に感動さえ憶える。小説が好きな人は、知らない世界で生きている姿に感情移入する。

 

夏目漱石三四郎から、当時は滅多にいなかった東京帝国大学の学生の恋愛事情、人間関係を知る事ができる。書評などを読んでいると、かなり斬新だったらしい。明治時代ならネットなんかあるわけないし、本という世界からでしか東大生の生活を知る事ができなかっただろう。当時は、時代の転換期で一部の支配層、富裕層ぐらいしかわからならいと思う。

 

三四郎 (岩波文庫)

三四郎 (岩波文庫)

  • 作者:夏目 漱石
  • 発売日: 1990/04/16
  • メディア: 文庫
 

 

くり返すけど、小説の醍醐味の一つは、まったく知らない世界の内情を知る事。手に取った本を見ているだけで思う存分楽しむことができる。現実逃避と思われるかもしれないが、ストレスが溜まっている時には、それが至上の幸福になったりする。挫折した時に、小説を読むとかなり満たされる。

 

知らないからこそ楽しめるし、ワクワクできる。逆に失望するがそれも味である。小説の醍醐味はこのワクワク感であり、キャラクターと一緒になって感情を発露させながら物語を進める点にある。

 

最近は異世界ものを売れているが。転生という視点から主人公と一緒に自分を追体験できるのが強味。30〜40代に売れているというニュースがある。人生をやり直したい気持ちもあると思うのだけど、確か彼らが20代ぐらいの時にハルヒブームがあったから、その影響が強いと思うのだけどね。

 

異世界で焼きもきしたり、嫉妬したり、応援したりする。自分ができなかったことを主人公が代わりに体験してくれる。他人からみたら気持ち悪いかもしれないけど、割と本人は満足している(僕を含めて)。ライトノベルだろうが、小説なので、物語に埋没するのはすごく楽しい。

 

小説は感情移入ができるからこそ、大いに楽しめる。僕も子供の頃はほとんど読まなかった。国語の授業で習うような小説は取っ掛かりとしてはハードルが高すぎる。偶々読んだ本にハマって小説にのめり込んだ人がほとんどだと思うのだけど、他の人は、どのようにして最初の小説と出会ったのかというのがすごく気になる。