人生のおつまみ

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3Dプリンタ利用でメーカーのモノ作りが進化する?

3Dプリンタは画期的な技術である。設計する時に使う3Dモデルを入力するなどして、自動的にモノを作るというものだ。基本的にコンピューターが自動で形状を作ってくれるので、時間の節約になる。ただ、一番有用な点は、コストが安いことで色んな多種多様な実験的な部品を作れるというところだ。実験には多大な時間と人員が必要だが、3Dプリンタでかなり低減できる。


車業界だと、実験をかなりの回数行う。安全や性能の評価のためにじっくりと行う。一般の人がお客さんになるので、色んな無理な使い方も想定しないといけない部分が難しいところである。設計するときには、それらも考慮した部品を作る必要があるが、一回一回実験・テストするごとに作っていてはコストが掛かってしまって仕方がない。

 

[参考]:ポルシェが3Dプリンター活用でピストンの10%軽量化&性能向上を実現 - GIGAZINE

 

そのために3Dプリンタが活躍する。記事によるとアルミの部品みたいだが、アルミは車業界だけでなくて、製造業でも使われている。鉄やステンレスに比べ密度が1/3ぐらいであり、質量が軽くなるからだ。強度は鉄に比べて低下するが、やはり軽さは魅力である。個人で所有して趣味で使われる程度だと思っていたが、企業が製品に使うところまで技術が確立しているのは素晴らしい。

 

個人的に思うのは、樹脂などはガンプラなどである程度技術が確立していたのでは?ということ。ガンプラはプラスチックで、CADデータなどからデータを取り込んで、試作品を作っているはず。生産性などを鑑みて、パーツをどのように配置するかなどを議論するために、何度もプリンタで作る必要がある。まあ、金属となると物性がまったく違うのでノウハウが違ってくるとは思うけど。

 

3Dプリンタは、モノ作りを生産的な視点から進化させるかもしれない。現在では、解析技術が進んで、実験する前から強度・剛性を考慮したモノ作りが行われるのだが、実際に試験をしないと分からない点も多い。特に、一般人がお客さんだと無理な動作もさせるから、一度作って実験できる3Dプリンタは有用だと思う。あと、5年ぐらいしたら専用材料のノウハウも出来て、もっと安く実験できるようになるかもしれない。

 

マンガでわかる材料力学

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